三方両錐形分子におけるベリー擬回転
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/07/04 09:05 UTC 版)
「ベリー擬回転」の記事における「三方両錐形分子におけるベリー擬回転」の解説
擬回転の過程は、2つのアキシアル配位子がはさみの様に閉じ、間に割り込まれた2つのエクアトリアル基が離れるようにして進行する。アキシャル対とエクアトリアル基対は同じ角度変化速度で運動する。これにより、不動基を頂点とし振動基を底面とする四角錐形分子構造が生じる。その後、2つの元々エクアトリアル位にあった配位子は180度まで開いて、擬回転前のアキシアル軸と直交する新たなアキシアル位に移動する。PF5の場合、これを起こすにはおよそ3.6 kcal/molが必要である。 このアキシアル配位子とエクアトリアル配位子との高速な入れ替わりにより、低温時もしくは1つ以上の配位子が二座配位子または多座配位子の場合を除いて、(4つの置換基が区別できる炭素原子とは違い)構造が決定できなくなり複雑さを生じる。
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