三の君の夫
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/18 00:37 UTC 版)
出羽権介田中豊益という大名田堵で、数町の田畑を真面目に経営している。農民を使役しており、彼が行うのは農具の準備や土木工事、農作業の指揮である。以下に挙げる。 鋤 鍬 馬杷(まぐわ):牛馬に引かせて水田をならす道具。 犂(からすき):牛馬に引かせて水田を掘り返す道具。 堰塞(いせき):水流を変えるための川の中に作った柵。 堤防(つつみ) 𡏞渠(𡏞は土偏に「冓」、ほりけみぞ):用水路。 畔畷(あぜなわて):あぜ道。 種蒔(たねまき) 苗代 耕作 播殖(はしょく):種を蒔いてふやすこと。 豊益が耕作している作物 稙(わせ):早稲のこと。 穜(おくて):晩稲のこと。 粳(うるしね):うるち米。 糯(もちい):もち米。 麦 大豆(まめ) 大角豆(ささげ) 小豆 粟 黍(きび) 稗(ひえ) 蕎麦(そば) 胡麻 豊益が収めた税 地子(じし):官田(班田以外の田)・一色田(名田以外の田)からの地代。 官物(かんもつ):雑役以外の税。 租米(そまい):田租のうち中央へ運ばれるもの。 調庸代稲:調・庸の代わりに納めた稲。 段米(たんまい):田畑の段ごとに課された臨時の税。 使料(つかいりょう):不詳。 供給(くぎゅう):国司新任に際して徴収した物品。 土毛(ども):朝廷へ献上する特産物。 酒直(さかて):心づけ、酒手。 種蒔(しゅじ):不詳。 営料(えいりょう):宮内省直営田などで、耕作に要した費用として地子から控除された。 交易(きょうやく):国衙が調達し、民部省に送った特産物。 佃(つくだ):官田や荘園で農民に種子・農具を貸与して全収穫を徴収した直営田。 出挙(すいこ):官稲を春に貸し出し、秋に利子をつけて返納させたもの、後に強制化し租税となった。
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