万年自鳴鐘と濤川惣助
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 08:02 UTC 版)
江戸時代の機械式の置時計の傑作として有名な、万年自鳴鐘(万年時計)の七宝台座は濤川惣助の作である。 1851年に田中久重が、万年自鳴鐘を完成させた当時は、台座の六面はブリキ製で七宝の装飾は施されてはいなかった。初代久重の没後、1884年に二代目久重の依頼により大修理が行われ、このとき六角形の台座の側面六面に七宝の装飾が施された。修理を終えた万年自鳴鐘は、我国初めての時の記念日にあたる1920年(大正9年)6月10日に、お茶の水の東京教育博物館で開催された「時の博覧会」に出品された。 六面には、それぞれ日本画で、岩礁、波、草木などとともに、亀、鶏、太鼓、兎といった動物が描かれており、現在は東京の国立科学博物館で見ることができる。2004年には、国立科学博物館と東芝の共同で、万年時計の復元・複製プロジェクトが発足し、七宝台座などの装飾を含めた複製品を完成させている。複製品は東芝未来科学館で見ることができる。
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