ワード長と文字
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/29 01:43 UTC 版)
セントラルプロセッサのワード長は 60ビットで、周辺プロセッサのワード長は12ビットである。CDCは「バイト」という用語を周辺プロセッサの12ビット長を意味する言葉として使っていた。文字は6ビットで表され、セントラルプロセッサの命令は15ビットか30ビット(うち18ビットはアドレス)である。直接指定可能なアドレス空間は 128Kワード(8ビットをバイトと呼ぶ現在の方式で言うと 0.94Mバイト)である。アドレスレジスタは符号を持っているため、個々のプログラムは 128K に制限される。実際のCPUは最大で 256Kワードのメモリを使用可能であった。分岐命令やサブルーチンからの戻りでアドレスを指定する際にはワード境界である必要があり、何もしない命令 (NOP) で隙間を埋める必要があった。 文字が 6ビットなので、1ワードには最大10文字を格納できる。文字種はアルファベットの大文字と数字と記号で64種である。FORTRAN のプログラムや財務リポート、科学リポートを書くには十分である。実際の文字セットは64文字と63文字の二種類があった。64文字セットの欠点として、':' (コロン)が二個連続してワードの最後に書かれると、それが行末として解釈されてしまうという問題があった。 バイト単位のアドレス指定をする命令がないため、文字をパックしたりシフトしてワードに変換する必要があった。ワード長が大きくメモリが小さいため、プログラマはビットレベルでデータをワードに詰め込んでメモリを節約することが多かったのである。
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