ワルシャート方式のギア
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/06 14:49 UTC 版)
動作の1つはクランクまたはエキセントリックから取られ、もう1つは異なるもの、通常はクロスヘッドから取られるもの。 ワルシャート式弁装置 (Walschaerts valve gear)、またはホイジンガー式弁装置 (Heusinger valve gear) 近代的な機関車でもっとも用いられた方式で、通常は機関車の台枠の外側に装備される。 ベーカー式弁装置 (Baker valve gear) アメリカや南満州鉄道とその影響を受けた中国で最終的にかなり普及した形式で、リンク機構のみで構成され、摺動する部品を持たない。 ディーリー式弁装置 (Deeley valve gear) ミッドランド鉄道 (MR: Midland Railway) の何両かの急行用機関車に用いられた。コンビネーションレバーが通常はクロスヘッドから駆動される。各エキスパンジョンリンクは、機関車の反対側のクロスヘッドから駆動される。 ヤング式弁装置 (Young valve gear) 機関車の片側のピストンロッドの動きを、反対側のバルブギアを駆動するために用いるもの。ディーリー式と類似するが、細部が異なる。 バグリー式弁装置 (Baguley valve gear) W.G.Bagnall社の製造する機関車に用いられた。 バグナル・プライス式弁装置 (Bagnall-Price valve gear) W.G.Bagnall社が用いたワルシャート式の改良形で、バグノール3023と3050に用いられた。両機ともウェールズハイランド鉄道 (Welsh Highland Railway)に保存されている。 lsaacson's patent 弁装置 ワルシャート式の改良形。ガースタン・ノットエンド鉄道 (Garstang and Knot-End Railway) の2-6-0TBlackpool(1909年製造)に用いられた 。Isaacson は同様に改良された潤滑装置の特許も保有していた(GB126203 1919年5月8日公開)。これは彼の代理人であるYsabel Hart Coxとの共同で取得された。 J.T.マーシャル (J.T.Marshall)(英語版) は少なくともさらに2つの異なるワルシャート式の改良方式を開発していたと思われる。1つは従来からあるものと大差ないが、もう1つはとても複雑で、シリンダーの上にある吸気バルブと下にある排気バルブを駆動するものであった。後者はサザン鉄道 (Southern Railway) のクラスNの1850号機に1933年に実験的に用いられたが、1934年に標準的なワルシャート式に置き換えられた。 Kingan-Ripken valve gear これはワルシャート型の弁装置でコンビネーションレバーがクロスヘッドの代わりにスモールエンド側付近の連接棒上のアームに連動している。1920年10月12日にカナダでJames B. Kingan と Hugo F. Ripkenによって特許番号 CA 204805が取得された。 この弁装置は複数Minneapolis, St. Paul and Sault Ste. Marie 鉄道(英語版)の機関車に搭載された。
※この「ワルシャート方式のギア」の解説は、「弁装置」の解説の一部です。
「ワルシャート方式のギア」を含む「弁装置」の記事については、「弁装置」の概要を参照ください。
- ワルシャート方式のギアのページへのリンク