ワクチンのプラットフォーム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/29 03:54 UTC 版)
「AZD1222」の記事における「ワクチンのプラットフォーム」の解説
AZD1222ワクチンは、複製欠損チンパンジーアデノウイルスベクターであり、SARS-CoV-2スパイクタンパク質の完全長コドン最適化(英語版)コード配列と、組織プラスミノーゲン活性化因子(tPA)リーダー配列を含んでいる。 複製欠損アデノウイルスは、ウイルスゲノムからウイルスの増殖に必須な初期遺伝子であるE1A・E1B領域の遺伝子が欠失しているため感染した細胞内で増殖できないが、E1A・E1Bを恒常的に発現しているHEK293細胞などでは増殖できるので培養できる。このため、AZD1222ワクチンはm-RNAをリポソームに封入するワクチンより低コストで製造できる。 スパイクS1タンパク質は、SARS型コロナウイルスがACE2の酵素ドメインを介して細胞内に入ることを可能にする外部タンパク質である。ワクチン接種後、このスパイクタンパク質が産生され、後にコロナウイルスが体内に感染した場合、免疫系がコロナウイルスを攻撃するように促す。
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