ロダン水銀とは? わかりやすく解説

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チオシアン酸水銀(II)

(ロダン水銀 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/30 14:57 UTC 版)

チオシアン酸水銀(II)
Mercury(II) thiocyanate
識別情報
ECHA InfoCard 100.008.886
CompTox Dashboard (EPA)
特性
化学式 Hg(SCN)2
モル質量 316.79 g/mol
外観 白色の単斜晶系結晶
密度 3.71 g/cm3、固体
融点

165℃で分解

への溶解度 0.070 g/100 mL
希塩酸への溶解度 可溶[1]
危険性
NFPA 704(ファイア・ダイアモンド)
Health 3: Short exposure could cause serious temporary or residual injury. E.g. chlorine gasFlammability 1: Must be pre-heated before ignition can occur. Flash point over 93 °C (200 °F). E.g. canola oilInstability 1: Normally stable, but can become unstable at elevated temperatures and pressures. E.g. calciumSpecial hazards (white): no code
3
1
1
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

チオシアン酸水銀(II)(チオシアンさんすいぎん、: Mercury(II) thiocyanate)は二価の水銀チオシアン酸塩で、化学式Hg(SCN)2で表される無機化合物

性質

ブドウ糖などを補助燃料として点火すると分解し、蛇花火のように膨張する[2]。この時に発生する水銀蒸気は有毒である。

熱分解の反応式は、

4 Hg(SCN)2 → 4 HgS + 2 CS2 + 3 (CN)2 + N2

生成

塩化水銀(II)などの二価の水銀化合物を、チオシアン酸カリウムなどのチオシアン酸塩溶液に混ぜるとチオシアン酸水銀(II)の沈殿を生じる。


他にも金属水銀硝酸を反応させて硝酸水銀にし、チオシアン酸カリウムチオシアン酸ナトリウムを硝酸水銀水溶液に水に混ぜたものを濾過することで生成できる。

安全性

日本の毒物及び劇物取締法では毒物に分類される。半数致死量(LD50)はラットへの経口投与で46mg/kg、ラットへの経皮投与で685mg/kg。ヒトの目や皮膚に刺激性があり、摂取すると腎臓中枢神経に中毒症状を及ぼす。グラスシュリンプの96時間半数致死濃度(LC50)は0.09mg/Lと、水生生物に対する毒性がある[3]

脚注





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