レターハック
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/01/15 01:58 UTC 版)
「アメリカン・コミックスの読者欄」の記事における「レターハック」の解説
定期的に投稿が掲載されるファンは業界中で名前が通るようになった。コミックライターのマーク・イングブロムはこの現象を以下のように説明した。 「 そのタイトルの編集者(場合によってはライター)によって選ばれた少数の幸運なファンは、制作者たちだけでなく、忠実な観衆であるファン仲間に対しても自分の意見を伝える機会を得られたのだった。そして、もっとも多作なファンの中には、いろいろな雑誌に毎月のように投稿を掲載させて、ちょっとした有名人の地位をつかみ取ったものがいた。 」 そのような投稿者は「LOCer(LOC = letters of comment)」または「レターハック」と呼ばれた。レターハックの中でも多作だったものには、ジェリー・ベイルズ(英語版)(コミックス・ファンダムの形成に大きく寄与した)、T・M・メイプル(英語版)(3000通以上の投稿が掲載されたことで知られる)、オーギー・デブリークJr.(400通以上の投稿が掲載されたと称している)、ビル・シェリー(英語版)、ピーター・サンダーソン(英語版)(どちらもコミックス史の研究者となった)、アイリーン・ヴァータノフ(1960年代にはあらゆるコミックに投稿を行うレターハックだったが、70年代と80年代にはマーベル社の裏方スタッフとして活動した)がいる。 すでに述べたように、一部のレターハックは投稿経験を活かしてコミック界でのキャリアを始めることができた。たとえば、ボブ・ロザキス(英語版)は1960年代末から70年代の初めにかけてDC社に多くの投稿を行い、やがて同社で「アンサーマン」としての職を与えられ、最終的にコミック原作者にまでなった。若いころはレターハックで後にプロのコミックブック関係者となった人物を一部挙げると、カート・ビュシーク(英語版)、ジョー・ダフィー(英語版)、マイク・フリードリック(英語版)、マーク・グルーンウォールド(英語版)、フレッド・ヘンベック(英語版)、トニー・イザベラ(英語版)、ポール・レヴィッツ(英語版)、ラルフ・マッチオ(英語版)、ディーン・マラニー(英語版)、マーティン・パスコ(英語版)、ダイアナ・シュッツ(英語版)、ボー・スミス(英語版)、ロイ・トーマス(英語版)、キム・トンプソン(英語版)がいる。
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