ルイス (Lewis) 式血液型
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/06 04:56 UTC 版)
「血液型」の記事における「ルイス (Lewis) 式血液型」の解説
1946年、イギリスのムーラントによって溶血性疾患にかかった新生児を産んだ母親2名から抗体が発見され、2年後の1948年に、ムーラントとは別にデンマークの血液学者アンドレセンは新しい抗体2種類を発見し、後にムーラントの報告と同じ物と分かったのでアンドレセンは2種類の抗体・抗原をLea・Lebと命名した。ルイス抗原の大きな特徴として出生時に完成されておらず(このため新生児溶血疾患は招かない)、成長するに従い型が変化することがあり、新生児はほぼ全員Le(a−b−)だが、9割ほどは成長するに従いLe(a+b−)やLe(a−b+)に変化し6歳くらいまでに完成される、これの移行期である生後1年未満の幼児にはLe(a+b+)が見られる場合もあるが、成人には極めてまれで白人では成人を238人調べてLe(a+b+)が0人だった例がある。 これ以外にもルイス式はABO抗原同様に血液以外の体液にも検出される場合(分泌型)とされない場合(非分泌型)に分かれる特徴を持ち、Le(a+b−)は非分泌・Le(a−b+)は分泌型になる(Le(a−b−)は両方のパターンがある)他、Le(a−b−)の人のみ癌の診断に使われる消化器系腫瘍マーカーのCA19-9を作る遺伝子が欠落する副作用があるので、癌があってもマーカーが検出されないという変わった特徴を持つ血液型である。Lea・Leb抗体ともに自然抗体だが体温では反応しないものが多いため通常は輸血時に問題を生じないが、たまに体温で反応する抗体を持つケースがあり、こちらは不適合だと輸血副作用の原因となる。
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