ラーセン・オープニングとは? わかりやすく解説

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ラーセン・オープニング

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/19 08:24 UTC 版)

ラーセン・オープニング
a b c d e f g h
8
8
7 7
6 6
5 5
4 4
3 3
2 2
1 1
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ラーセン・オープニング(Larsen's Opening)は、チェスオープニングの1つ。デンマークチェスプレーヤーベント・ラーセンが得意としていたオープニングだったため、1.b3の指し手だけで「ラーセン・オープニング」という名前が付いている[1]。「ニムゾヴィッチ・ラーセン・アタック」あるいは短く「ニムゾ・ラーセン・アタック」とも言われる。

右図はその基本形である[2]。割合手数が長くなるオープニングである[3]

主な変化

1.… e5 2.Bb2 Nc6 3.e3 Nf6 4.Bb5 d6 5.Ne2 g6 6.d4 Nd7[4]

黒の1手目は他に1.… e6[3]や1.… d5[1][3]、1.… c5[1][3]、1.… b6[1]、1.… Nc6[3]それに1.… Nf6[1][3]等がある。

白の2手目は当然の1手。ナイトの前のポーンを進めたら、すぐ次の手でビショップを動かしフィアンケットするのが最善手[1][3]

黒の2手目では2.… d6とe5のポーンを守る手も良い[3][5]

白の3手目で3.c4と指す手はラーセン自身が得意としていた。1970年にベオグラードで開催されたソ連チーム対世界チーム戦[6]での対ボリス・スパスキー戦と同年にジーゲンで開催されたチェス・オリンピアードでの対ポルティッシュ戦でもともに白番だったラーセンが1.b3 e5 2.Bb2 Nc6 3.c4 Nf6と指している[3][7]。その後ラーセンは4手目で対スパスキー戦では4.Nf3と[7]、対ポルティッシュ戦では4.e3と指したが[3]、対スパスキー戦では17手で[7]、対ポルティッシュ戦では22手でラーセンが投了している[3]

3.Nf3は3.… e4 4.Nd4 Nf6 5.c4 Bc5 6.e3 0-0 7.Be2 Re8で黒が指しやすい[3]

4.g3と指し次に5.Bg2と指すのはダブル・フィアンケットと呼ぶ[3]

参考文献

脚注・出典

  1. ^ a b c d e f 『やさしい実戦集』、175頁。
  2. ^ 『定跡と戦い方』、200頁。
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m 『定跡と戦い方』、202頁。
  4. ^ 『定跡と戦い方』、201頁。
  5. ^ 『やさしい実戦集』、176頁。
  6. ^ ソ連とソ連以外の国のトッププレーヤー10人が同一相手と4局ずつ対戦し、ソ連1カ国と世界との強さを競い合う大会。
  7. ^ a b c 『やさしい実戦集』、174-184頁。
  8. ^ ISBNコードはISBN 978-4-309-72171-2。
  9. ^ ISBNコードはISBN 978-4-309-73141-4。
  10. ^ ISBNコードはISBN 978-4-309-72175-0。
  11. ^ ISBNコードはISBN 978-4-309-73145-2。



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