キングズ・インディアン・ディフェンスとは? わかりやすく解説

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キングズ・インディアン・ディフェンス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/31 06:13 UTC 版)

キングズ・インディアン・ディフェンス
a b c d e f g h
8
8
7 7
6 6
5 5
4 4
3 3
2 2
1 1
a b c d e f g h

キングズ・インディアン・ディフェンス (King's Indian Defence) は、チェスオープニングの1つ。1.d4 Nf6 2.c4 g6 3.Nc3 Bg7が基本形となる。

概要

キングズ・インディアン・ディフェンスは、ハイパーモダンとよばれる定跡の一つ。黒の作戦はセンターの支配を白に一時的に許すが、その後(d6とした上で)e5またはc5とポーンを突くことによってセンターを崩そうとすることである。

1930年代半ばまでは、かなり疑わしい定跡とされていたが、3人のウクライナチェス選手(コンスタンチノポルスキー・ボレスラフスキー・ブロンステイン)らの研究により、一般的な定跡となった。世界チャンピオンカスパロフフィッシャータル等が黒で引き分けの少ない戦法として好んで指した。ECOコードは、[E60]~[E99]である。

主な変化

クラシカル・システム、ゼーミッシュ・ヴァリエーション、フィアンケット・システムがよく指されており、他にもフォー・ポーンズ・アタック等多くの変化がある。

クラシカル・システム

4.e4 d6 5.Nf3 0-0 6.Be2 e5。 現在、もっとも多く指されている変化である。4.e3と指すのはc1のビショップの働きが悪くなるので良くない。

  • メインライン

その後の継続手は、7.0-0 Nc6 8.d5 Ne7と指されることが多い。白の9手目は、Ne1, Nd2, b4などがある。白はクイーンサイドから、黒はキングサイドから攻撃することになる。

  • 昔のメインライン

7.0-0 Nbd7は、昔は多く指されたが、最近は...Nc6のほうが多く指される。

  • モダン・ヴァリエーション

7.0-0 Na6は、近年多く指されている。

  • ペトロシアン・システム

7.d5は、メインラインと似たような展開になることが多い。

  • エクスチェンジ・ヴァリエーション

7.dxe5 dxe5 8.Qxd8 Rxd8は互角で、引き分けになることが多い。

ゼーミッシュ・ヴァリエーション

4.e4 d6 5.f3

5...0-0 6.Be3のあと、黒の6手目は、c5,Nc6,e5などの変化がある。

フィアンケット・システム

4.g3 0-0 5.Bg2 d6 6.Nf3 Nbd7 7.0-0 e5 8.e4 exd4

白も黒同様フィアンケットする。

アヴァーバク・ヴァリエーション

4.e4 d6 5.Be2 0-0 6.Bg5

フォー・ポーンズ・アタック

4.e4 d6 5.f4 0-0 6.Nf3

参考文献

有田謙二『チェス・マスター・ブックス1~定跡と戦い方』河出書房新社、1995年。ISBN 4-309-72171-0 

de Firmian, Nick (1999). Modern Chess Openings 14th edition. New York: David McKay Co.. ISBN 0-8129-3084-3 

Gallagher, Joe (2002). Starting out:the King's indian. London: Gloucester Publishers plc. ISBN 1-85744-234-2 




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