ラマラ市とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > ラマラ市の意味・解説 

ラマッラー

(ラマラ市 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/22 13:55 UTC 版)

ラマッラー
رام الله
位置

ラマッラーの位置(ヨルダン川西岸地区)
位置
ラマッラー
ラマッラー (パレスチナ自治区)
ラマッラー
ラマッラー (地中海東海岸)
ラマッラー
ラマッラー (レバント海)
ラマッラー
ラマッラー (中東)
ラマッラー
ラマッラー (アジア)
座標 : 北緯31度54分 東経35度12分 / 北緯31.900度 東経35.200度 / 31.900; 35.200
歴史
建設 16世紀
自治体設立 1908年4月1日[1]
行政
パレスチナ
 地区 ヨルダン川西岸地区
  ラマッラー・アル=ビーレ県
 市 ラマッラー
市長 ジャネット・ミックハイル
(無所属)
地理
面積  
  市域 13.1[2] km2
標高 約900 m
人口
人口 2021年現在)
  市域 42,100人
    人口密度   3,214人/km2
  備考 推定[2]
公式ウェブサイト : Ramallah.ps

ラマッラーアラビア語 رام الله[ヘルプ/ファイル]Rām Allāh, ラーマッラー)は、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸地区中部に位置する都市である。エルサレムの北10キロメートルに位置する。パレスチナ国の事実上の首都でもある。人口は42,100人(2021年投影人口[2])。

概要

パレスチナ自治政府は独立後の首都をエルサレム東エルサレム)と主張しているが、エルサレムはイスラエルの実効支配下にあるため、事実上の最高統治機関であるファタハ系の議長府はラマッラーに置かれている。

ラーマッラー」は「至高の神」を意味するアラム語アラビア語に投影したもので、日本では「ラマッラー」「ラマラ」「ラマッラ」とも表記される。報道機関では「ラマラ」と表記されることが多い。また、ヤーセル・アラファートは、エルサレムへの埋葬を希望していたがラマッラーにおいて埋葬され、墓もラマッラーにある。

歴史

ラマッラーのキリスト教徒墓地

今日のラマッラーは16世紀半ばにキリスト教徒アラブ人ヨルダン川流域に居住し建設したものである。1596年オスマン帝国への納税記録にラマッラーの名が残っている。17世紀から18世紀にかけて町は発展し、大シリアで広がったアラブのギリシャ正教の司祭にラマッラー人が選出されて、19世紀初めにはその教会も建立された。続いてカトリック教会も建立され、聖ヨセフ女子学院を運営するなど第二の勢力となった。

19世紀、キリスト教徒やムスリムが多く流れ込み、モスクルーテル教会コプト正教会聖公会バプテスト教会クエーカーなどが相次いで設立された。各宗派は学校を設立しヨルダン川西岸地区は活況を呈した。中にはより経済的成功を求めてアメリカなど海外に移住する人々も出てきた(今日ではエホバの証人も進出している)。20世紀になるとヤッファロードからムスリムが大量に移住してきて豊かな農場を経営していたキリスト教徒が町の主流派であった状況は一変する。

1917年イギリス軍がラマッラーを占領、1948年までイギリスの支配下に置かれた。1920年代以降、経済的に繁栄を迎え、町には瀟洒な建物が建設された。1936年にはエルサエムから電気が通じ、イギリスはラマッラーからヘブライ語アラビア語英語で「パレスチナ放送」を始めた(これは後に「エルサレムの声」と改名する)。1953年頃には人口は倍になるが、流入する貧民層を嫌悪した富裕層は主としてアメリカに出国し、代わってヘブロンなどからアラブ人が町に流入した。1948年から1967年ヨルダンによる占領中はラマッラーは比較的平穏であった。1967年第三次中東戦争イスラエルがラマッラーを占領すると町は閉鎖され人口調査が実施された。ラマッラーにはその後40年にわたってイスラエル軍が駐留した。その後、第1次インティファーダ第2次インティファーダの舞台となった。

姉妹都市

画像

脚注

  1. ^ تاريخ البلدية”. ラマッラー市政府. 2022年11月22日閲覧。
  2. ^ a b c Palestinian Territories/Governorates & Cities”. Citypopulation.de (2021年2月16日). 2022年11月22日閲覧。

関連項目

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ラマラ市」の関連用語

ラマラ市のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ラマラ市のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのラマッラー (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS