ユークリッド空間上の作用素
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/07/22 00:40 UTC 版)
「微分作用素の表象」の記事における「ユークリッド空間上の作用素」の解説
P をユークリッド空間 Rd 上の次数 k の線型微分作用素とすると、P は微分作用素 D を変数とする多項式であり、多重指数の記法を用いれば P = p ( x , D ) = ∑ | α | ≤ k a α ( x ) D α {\displaystyle P=p(x,D)=\sum _{|\alpha |\leq k}a_{\alpha }(x)D^{\alpha }} と書くことができる。P の全表象(total symbol)とは、不定元 ξ に関する多項式 p ( x , ξ ) = ∑ | α | ≤ k a α ( x ) ξ α {\displaystyle p(x,\xi )=\sum _{|\alpha |\leq k}a_{\alpha }(x)\xi ^{\alpha }} を言う。また最高次表象 (leading symbol) あるいは主表象 (principal symbol) は、全表象 p(x, ξ) の最高次成分 σ P ( ξ ) = ∑ | α | = k a α ξ α {\displaystyle \sigma _{P}(\xi )=\sum _{|\alpha |=k}a_{\alpha }\xi ^{\alpha }} を言う。主表象は、ちょうど座標変換に対してテンソルとして振る舞う部分にあたることから、後述の議論において重要な役割を担うものである。 P の表象は、フーリエ変換との関連においても、以下のように自然に現れるものである。ƒ をシュワルツ関数とする。このとき、その逆フーリエ変換は P f ( x ) = ∫ R d e i x ⋅ ξ p ( x , i ξ ) f ^ ( ξ ) d ξ {\displaystyle Pf(x)=\int _{\mathbf {R} ^{d}}e^{ix\cdot \xi }p(x,i\xi ){\hat {f}}(\xi )\,d\xi } と表される。これは、P がフーリエ乗算作用素(英語版)であることを示している。ξ に関して高々多項式的増大度であるという条件を満足する、より一般の函数 p(x,ξ) のクラスのもとで、この積分はよく振る舞い、擬微分作用素を包括する。
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