ユダヤ教での概念
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 10:09 UTC 版)
ユダヤ教において、感謝とは礼拝の本質部分であり礼拝者のあらゆる生活側面の一部である。ヘブライ人の世界観によると、万物は神から生じており、このため感謝はユダヤ教信者にとって非常に重要である。ヘブライ語聖書は感謝という観念で満ち溢れている。詩篇に含まれる二つの例に「わが神、主よ、わたしはとこしえにあなたに感謝します」 「わたしは心をつくして主に感謝します」(詩篇30:12、詩篇9:1)がある。ユダヤ教の祈祷は多くの場合シェマア(Shema)で始まる感謝を組み込んでおり、そこでは祈祷者が感謝の念から「あなたは心をつくし、精神をつくし、力をつくして、あなたの神、主を愛さなければならない」(申命記 6:5)と述べている。毎日3回の祈祷において重要な祝福の1つ「アミダ(Amidah,立祷)」では「我々ははあなたに感謝します」が唱えられる。これはまた、アミダ反復中に指導者と一緒に会衆によって唱えられる唯一の祝福でもある。結末の祈祷アレヌ(Alenu)は、ユダヤ人の特別な宿命を神に感謝することで感謝を述べる。これらの祈祷に加えて、敬虔な祈祷者たちはベラコト(berachot) と呼ばれる100以上の祝福を一日ずっと唱えている。ユダヤ教では、人間の優しく善良なる行為に対する感謝もまた重視されている。
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