モハ90形・モハニ92形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 14:12 UTC 版)
「広浜鉄道の電車」の記事における「モハ90形・モハニ92形」の解説
1930年(昭和5年)の電化に際して、広島電気が日本車輌製造および藤永田造船所で製造した半鋼製の小型車で、1928年(昭和3年)製。全室客室車は日車製で1 - 5、客室荷物合造車は藤永田製で101、102と称した。1 - 5の最大長は11,849 mm、最大幅は2,560 mm、最大高は3,807 mm、自重は17.78 t、台車形式は日車M-12。101、102の最大長は11,789 mm、最大幅は2,531 mm、最大高は3,857 mm、自重は17.78 tである。 前面は両方とも軽い曲面を付けた非貫通式の3枚窓で、前照灯は腰板中央部に設置されている。側面窓配置は1 - 5が1D8D1、101、102がdD(荷)2d5D1で、101、102の荷物用扉は両開き式である。屋根は単純な丸屋根で、前部の雨樋は一直線である。前述のように集電方式はポール式で、屋根の前後に1本ずつ設置されている。制御方式は直接式で、出力48.5 kWの主電動機(省形式MT31)2個を制御し、歯車比は70:21(3.33)である。 1931年(昭和6年)、広島電気が広浜鉄道に鉄道事業を譲渡した際に、4は忌み番としてこの年に増備された6、7(モハ91形)に続く8に改番されている。 1936年(昭和11年)、広浜鉄道の買収・国有化にともなって、1 - 3、5、8は旧番号順にモハ90形(90001 - 90005)、101、102はモハニ92形(92001、92002)に改められた。1941年(昭和16年)から翌年にかけて、戦時下の輸送力増強のため、吹田工場でモハニ92形の荷物室を客室に改造し、モハ90形(90006、90007)に編入した。両車の改造後の形態については、記録が伝わっていない。
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