ミシャグジと古木石棒とは? わかりやすく解説

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ミシャグジと古木・石棒

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/15 17:13 UTC 版)

ミシャグジ」の記事における「ミシャグジと古木・石棒」の解説

藤森栄一今井野菊宮坂光昭・古部研究会野本三吉北村皆雄、田中基の3人)らの研究により、ミシャグジ石棒石皿との関係が明らかになった。上記通り今井実地踏査古木根元石棒祀るのが最も典型的なミシャグジあり方であることが判明した。このことから、ミシャグジ木に降りて、石に宿る神霊信じられていたと考えられる北村は、ミシャグジ神体となっている石棒石皿のほとんどが縄文中期のものである指摘し石棒は本来のミシャグジ神体ではなかったとする宮地直一の説に対してミシャグジ信仰のルーツ縄文中期地母神信仰求め石棒中にその信仰的胚珠をもっていたと捉えたいっぽう宮坂神木石棒信仰古代信仰と結びつけ(神木-蛇-男根-石棒)、諏訪大社の龍信仰はやはり縄文中期遡るといわれるミシャグジ石棒信仰繋がっていると考えた。 ただし、諏訪大社上社過去祭事においてはミシャグジが木や石だけでなく、笹や人間などにも憑くため、単なる木や石の神ではないという指摘もある。また、他の神(天白神千鹿頭神など)を祀る社祠にも石棒神体として納められることもある。この事から、石棒祭祀ミシャグジ信仰特有のものではなく、それとは元々直接の関係がないとする見解もある。この説では「地中から出た特殊な石・石器石棒石剣など)を神社奉納し祀る」という各地見られる石神信仰諏訪信仰拡散につれてミシャグジと結びつけられたとされている。 その一例として、石埜穂高2018年)は武蔵国(現・埼玉県、東京都)中心に分布している氷川神社にも石棒・石剣祀る例が多いことを挙げている。氷川信仰における霊石祭祀ミシャグジ信仰関連がなく、石棒・石剣天叢雲剣比定して生まれた信仰であるとしている。

※この「ミシャグジと古木・石棒」の解説は、「ミシャグジ」の解説の一部です。
「ミシャグジと古木・石棒」を含む「ミシャグジ」の記事については、「ミシャグジ」の概要を参照ください。

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