ミオクロニー痙攣
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/16 08:55 UTC 版)
ミオクロニー痙攣は、突然起こる短時間の衝撃様の筋収縮で全般性のこともあり、顔面、体幹、1つあるいはそれ以上の肢、個々の筋あるいは筋群に限局することもある。この発作は急速に反復することも比較的孤立して出現することもある。普通は意識を失わないが時に1~2秒の意識消失を伴うことがある。ミオクロニー痙攣は単独で起こることもあるが、同時に全般強直間代発作を持つものも多い。ミオクロニー痙攣の発作時脳波として普通は多棘徐波あるいは時に棘徐波や鋭徐波が出現する。発作間欠時にも発作時と同様に突発波が認められるため、脳波上突発波が認められても発作が起こっているとは限らない。ミオクロニー痙攣は外的刺激によって誘発されやすい。突然の音響、睡眠で誘発されるが光刺激に対して特に敏感である。ミオクロニー発作を起こすてんかんには乳児良性ミオクロニーてんかん、若年ミオクロニーてんかん、ミオクロニー欠神てんかん、ミオクロニー失立てんかん、乳児重症ミオクロニーてんかんが知られている。乳児良性ミオクロニーてんかんは1~2歳に起こり睡眠初期に全般性棘徐波の短い群発が認められる。若年ミオクロニーてんかん(衝撃小発作)は思春期に起こり発作間欠期、発作時は周波数の速い全般性棘徐波あるいは多棘徐波である。光過敏性であることが多い。ミオクロニー欠神てんかんでは小児欠神てんかんと同様な両側同期性、対称性の3Hz棘徐波が出現する。ミオクロニー失立てんかんでは最初は4~7Hzの律動の他は正常であるが不規則性棘徐波あるいは多棘徐波を示す。乳児重症ミオクロニーてんかんでは全般性あるいは一側性の間代発作、ミオクロニー痙攣をもち、脳波は全般性棘徐波、多棘徐波、焦点性異常、光過敏性を示し極めて難治性である。
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