マーケティング利益のマネジメント
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/12 10:25 UTC 版)
「マーケティング・オペレーション・マネジメント」の記事における「マーケティング利益のマネジメント」の解説
マーケティング戦略が売上に寄与した額(マーケティング売上)からマーケティングコストの全総和を差し引いたのがマーケティング利益である。したがって、マーケティング・オペレーション・マネジメントは管理会計即ち、複数年度に亘ってマーケティング投資回収率(ROMI)を計測することによって制御(マネジメント)される。 マーケティング売上の算出作業 ある事業年度においてある商品・サービスの売上をセールス&マーケティングの観点から営業部門の寄与割合と残りの割合に任意に分解する。残りの割合を管理会計上マーケティング売上と定義する。これ以上の議論は論理的に無意味である。 マーケティング費用の算出作業 マーケティング投資回収率の考え方では、販売対象の商品・サービスに対してまず5年など複数年次に亘ったマーケティング投資額をあらかじめ策定しておく(中期経営計画)。そして各事業年度において費用額を確定させていく(費用実額の確定)。ここで算出される差異を分析・対応策を行う行為がマーケティング投資回収率の基本的な考え方である。 マーケティング費用で最も大きいのが人件費である。正確に言えば人件費のうち、当該商品・サービスのマーケティング活動に費やした時間単価である。管理会計上これをどのように算出するかについては、ABC(Activity Based Costing)という手法がもっとも現実的である。人件費以外の費用としては、マーケティングオートメーションやSFAその他セールス&マーケティングに関連する費用がある。なお、TVCM制作費やWebデザイン費、記事執筆などの外注費もマーケティング費用に含まれる。 差異の改善(マーケティング投資回収率(ROMI)向上の手段としてのマーケティング・オペレーション・マネジメント) 以上のように、マーケティング・オペレーション・マネジメントは、マーケティング投資回収率によるマネジメントの行為の一環として行われるマネジメントが必要な一連の行動である。これらの行為は、単年度ではなく複数会計年度にわたるマネジメントであるため企業にとってはコーポレート・ファイナンスの一部とみなされる。
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