マーク・アレン
1951年2月15日、フィンランド・へルシンキの生まれ。69年にラリーの世界に入った彼は、ラリードライバーとしては異例の早さで成功をつかんだ。活発な性格と恵まれた環境、さらにチャンスを生かす、大胆かつ豪快な走りで関係者の注目を集めた。当時の定番ともいえるルノーR8ゴルディーニ、サンビーム・インプ、オペル、ボルボと乗り継いで頭角を現した。72年からはフォード・ワークスと契約し、国際的なドライバーとして飛躍する。その年のRACラリーではスタート直後のアクシデントで180位まで順位を落としたが、劇的な追い上げで3位に食い込む圧倒的な速さを人々に印象づけた。74年からはフィアットのワークスドライバーとなり、以後15年間、名門フィアット・ランチアのエースとして活躍(通算19勝)。89年にスバル、92年にトヨタへ移籍。93年に再びスバルにもどりインプレッサのデビュー戦1000湖に出場したが、SS1でクラッシュ。これが最後のラリーとなった。フライング・フィン(1000湖で通算6勝はアレンだけ)と呼ばれた天才ドライバーだが、ついにワールドチャンピオンを手にすることはなく、無冠の帝王という呼び名を頂戴した。
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