マルローとの出会い
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「ジゼル・フロイント」の記事における「マルローとの出会い」の解説
さらに、パリでアンドレ・マルローに出会ったことが大きな転機となった。彼はフロイントに自著の表紙に掲載する写真の撮影を依頼した。自宅のテラスで煙草をくわえて風に吹かれるマルローの姿を撮った写真は、フロイントの最初の肖像写真であり、しかもマルローの肖像写真としてこの後、雑誌などにしばしば掲載されることになった。1996年にマルローの没後20年を記念して郵政公社が発行した切手にも採用された。なお、このときは、禁煙を推奨する政府の要請で、マルローがくわえた煙草がカットされ、修整が施されたため、一層注目を浴びることになった。 同じくマルローからの依頼で、第一回文化擁護国際作家会議(フランス語版)を取材した。1935年6月21日から25日までパリで開催され、世界38か国から320人の参加を得たこの会議は、ファシズムから文化を守ることが目的であり、発起人のマルロー、事務局を務めたルイ・アラゴンのほか、フランスからはアンドレ・ジッド、アンリ・バルビュス、ソ連からはイリヤ・エレンブルグ、イサーク・バーベリ、ドイツからはハインリヒ・マン、ベルトルト・ブレヒト、アンナ・ゼーガース、オーストリアからローベルト・ムージル、英国からオルダス・ハクスリー、E・M・フォースターらが参加した。フロイントがこのときに撮った作家の写真は、同会議の唯一の写真資料であり、フロイントはこれを機に、作家の肖像写真を撮ることに関心を持つようになった。
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