マフィア壊滅作戦に反発したサム・ジアンカーナを中心としたマフィア主犯説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 09:11 UTC 版)
「ケネディ大統領暗殺事件」の記事における「マフィア壊滅作戦に反発したサム・ジアンカーナを中心としたマフィア主犯説」の解説
「マフィア主犯説」は、かつてサム・ジアンカーナらがケネディ本人や父のジョセフ・ケネディ・シニアによる依頼を受けて、大統領選挙におけるケネディ陣営の資金集めや不正を手伝ったにもかかわらず、その後ケネディがフーヴァーやロバートの忠告を受けてジアンカーナや共通の友人であるフランク・シナトラらとの関係を突然断った上に、ケネディ政権がロバートを中心にしてマフィアに対する壊滅作戦を進めたことを「裏切り」と受け取ったジアンカーナらを中心としたマフィアが、「裏切り」への報復と壊滅作戦の停止を目論んで行ったとするものである。 しかし、これには反論もある。大統領をいきなり暗殺することで生じる国家安全保障上のリスクを引き起こしたマフィアに対し軍部、諜報組織などから報復措置が全くとられていないという事実から考えて、彼らが事件の主導者であったとは考えにくいという意見である。 第一、彼らがどれほどケネディを憎んでいたとしても、犯罪組織としての利益のみで核戦争のリスクに関わる事態を引き起こすことは自らをテロ組織として位置づけることとなり、国家安全保障上の脅威としてアメリカのみならず全世界から一斉に弾圧の対象にされてもおかしくないリスクとなるはずであり、マフィアがその問題をどう解決できるのかという疑問が生じてしまうのである。 このため、この事件ではマフィアは実行部隊の中心としては動くことは出来ても、計画と手配を推し進める政治力に欠けており、計画の立案から証拠の揉み消しを含めた論議の沈静化を図れるほどの実力は無く、事件に関与はできても主導する組織とはなりえないとする意見が多い。
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