ボッシュプロセス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/12/28 05:52 UTC 版)
ボッシュプロセス (Bosch process) は、ドイツのロバート・ボッシュ社のフランツ・レルマー (Franz Lärmer) とA・シルプ (A. Schilp) によって1992年に開発されたシリコンの深掘りエッチング技術である。エッチングとエッチング側壁保護を繰り返しながら行うエッチング手法でアスペクト比の高いエッチングが可能である。カタログに表示されるアスペクト比は50程度であるが、研究段階や特定のパターンに最適化した場合は100程度にすることもできる。 プロセスは以下の2つの処理を繰り返す。場合によってはさらにステップが増えることもある。 エッチングステップ:主に六フッ化硫黄 (SF6) を用いて等方エッチングを行う。エッチング穴底面に保護膜が付いている場合があるので底面の保護膜を除去する働きもある。 保護ステップ:テフロン系のガス(C4F8など)を用いて側壁を保護する。側壁を保護することで横方向のエッチングを抑制する。 保護膜により横方向のエッチングが抑制されるため細く深い(高アスペクト比)穴を掘ることができる。側壁の角度はほぼ垂直にすることができ、また、プロセス条件を変えることで他の角度にもできる。垂直のエッチングができるため、マスクパターン形状を保持した厚い構造が作製できる。
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