ペプシマン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/17 07:18 UTC 版)

ペプシマンは、コーラ飲料・ペプシのマスコットキャラクターであり、コンピュータグラフィックスを使った日本オリジナルのキャラクターである[1]。
コマーシャル
1996年3月からテレビCMが放映された[2]。キャラクターの企画を大貫卓也が担当し、コンピュータグラフィックスの制作はアメリカのインダストリアル・ライト&マジック(I.L.M.)が担当したが、アメリカでは使用されていない[1]。そのため、日本国外ではあまり知られていなかったとされる[3][注 1]。なお、ペプシマンのCMは日本のほか韓国でも放送されていた[1]。
音楽はジェイムス下地が担当。演奏はGt.がGeorge Doering、Ba.がNeil Stubenhaus、Dr.がDavid Kemper、Cho.がThe Waters、BrassがJerry Hey Groupと豪華な顔ぶれであった[5]。
飲料への首掛け景品やボトルキャップブームを創り出し、オープン懸賞も『2001年宇宙の旅』プレゼントやペプシマンの愛車、シボレー・コルベットのプレゼントなど、話題性の高い懸賞を次々と実施してきた[注 2]。
2006年11月、ACC CM FESTIVAL(現ACC TOKYO CREATIVITY AWARDS)において、「第36回テレビCM部門ACC賞」を受賞。また、「平成のCM100選(作品№72〈平成8年〉)」にも選出された[7]。
2003年にペプシツイストが発売されると、頭にレモン色のニット帽を首までかぶった形で「ペプシツイストマン」として再登場。さらに女性版といえる「ダイエットペプシツイストウーマン」も登場した[注 3]。
なお、サントリー食品インターナショナルは、ニュースサイト「J-CASTトレンド」の取材に対し、マーケティング戦略の変更により、2000年ごろからペプシマンによる宣伝は展開していないと述べている[8]。
キャラクター設定
公式設定ではNASAが研究していた謎の宇宙金属が意思を持って活動をはじめ、近くにいた研究員が飲んでいたペプシコーラと融合してペプシマンが誕生したとされる[1]。身長 190cm、体重 95kg[1]。
弱者を助ける正義のヒーローとして登場し、困った人を助けるために主にペプシコーラを届けるなどの活躍を見せるが[1]、弱点は「かっこよさが15秒以上続かないこと」[1]で、それにちなむドジでマヌケな面があり、親しみやすいキャラクターとしてCMで表現された。このCMが人気を集め、シリーズ化された。
当初は胸から下にかけて太い赤のライン、その上にペプシのマークが入ったデザインであったが、パッケージデザインがリニューアルされた1998年からは、左肩から右腹部、およびその下まで青いカラーリングへと変化した。どちらの時も、常に少し大きなチェーンのネックレスをかけており、走ると音を立てて揺れる。
CMの最後に表示される缶は、ペプシマンが最後に陥った状況を反映している。例えば、ペプシマンがスノーボードでジャンプからの着地に失敗し担架で運ばれるバージョンでは、担架に乗せられたペプシマンに似せて、凹んで横たわったペプシコーラの缶が映し出されていた。
メディアミックス
Web上にて鴻上尚史監修の一般投稿者によるリレー小説が行われ、出版されたことがある。
2005年にはトランスフォーマーとのタイアップにより、「キャンペーン司令官ペプシコンボイ」が登場している。「NASAで誕生した、意思を持った金属にコンボイの姿を与えたもの」という設定。
CDシングル
- JAMES&GANG/PEPSI MAN (ZAIN RECORDS、1996年7月22日、1998年7月13日発売)
- リニューアル前後で発売された。収録曲はリニューアル前はオリジナル+2種類のMIXの3曲、リニューアル後はオリジナル+「FLYING TO THE STARS〜2001年宇宙の旅へ〜」の2曲とそれぞれ異なる収録となっている。
ゲーム
- ファイティングバイパーズ(セガ、1996年8月30日、セガサターン)
- 3D対戦型格闘ゲーム。日本のセガサターン移植版限定のコラボレーション企画で、ペプシマンが隠しキャラクターとして参戦している。
- ペプシマン(KID、1999年3月4日、PlayStation)
- ペプシマンを主人公に据えた3Dアクションゲームであり、『クラッシュ・バンディクー』のような画面構成で、ゲーム内容は『メトロクロス』に近い。ペプシコーラの宣伝を兼ねており、世界観やストーリーは極めて荒唐無稽。また、ステージ間のデモシーンでは実写ムービーが用いられ、俳優のマイク・バターズ(Mike Butters)がペプシの宣伝をしつつ「なかなかやるね」「TVゲームにはペプシ」などと、プレイヤーに語り掛けるものになっている。
小説
- ペプシマン(P.E.P.著、ぶんか社、1996年9月28日、ISBN 4-8211-0523-3)
脚注
注釈
出典
- ^ a b c d e f g 「テレビじゃわからない“あの人たち”の秘密 『ペプシマン』って、いったい何者なんだろう?」『女性セブン』1997年9月18日号、72頁。
- ^ “「ペプシマン」今どうしてる 90年代のテレビCMをにぎわせた銀色ボディー”. J-CAST トレンド (2021年9月9日). 2024年3月2日閲覧。
- ^ a b 古嶋誉幸 (2019年5月9日). “『ペプシマン』に怒れるゲームオタクが鉄槌をくだす!「AVGN」最新エピソードはペプシを届ける奇妙で懐かしのヒーローによるアクションゲーム”. 電ファミニコゲーマー – ゲームの面白い記事読んでみない?. 2024年2月17日閲覧。
- ^ “「ペプシマン」のアナログレコードが発売。ペプシコーラのCMキャラクターを起用した1999年のPlayStation用ソフトがまさかのサントラ化”. 4Gamer.net. Aetas (2020年10月19日). 2024年2月17日閲覧。
- ^ 「PEPSI MAN (1996)」JamesShimojジェイムス下地 2025年3月24日
- ^ 滝本 2007, p. 66.
- ^ “ペプシコーラ「ペプシマン登場」”. 放送ライブラリー (2024年6月). 2024年3月25日閲覧。
- ^ “「ペプシマン」今どうしてる 90年代のテレビCMをにぎわせた銀色ボディー”. J-CAST トレンド (2021年9月9日). 2024年3月4日閲覧。
参考文献
ペプシマン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 05:51 UTC 版)
日本オリジナルのキャラクター(詳しくはペプシマンの項目を参照)。
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