ベクトル演算機能
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/12 07:32 UTC 版)
ベクトル演算機能は4つのパイプライン(SX-3まで、SX-4は最大8つ、モデルによって本数は変わる)を持っている。そのため、1サイクルで複数の演算を同時に行うことが出来る。また、ベクトル演算機能は、加算、乗算、論理演算、シフト演算の4つの演算機能が別々に用意されている。そのため、それぞれの演算を独立して行うことが出来る。たとえば、 DO 100 I = 1, 100 C(I) = A(I) + B(I) 100 CONTINUE というようなDOループはベクトル演算命令の1マシン命令にコンパイルされ、実行される(ベクトル化。詳しくはベクトル化のページを参照のこと)。もちろん、浮動小数点数だけではなく整数に対してもベクトル処理が可能である。 また、ベクトルマスク機能を使い、ベクトル内で演算対象のものだけをふるい分けたり、ベクトルをマスクの価によって圧縮、伸張するような演算を行うことが出来る。そのため、より高速な演算が可能である。この機能は、DOループ内にあるIF文内のベクトル演算(条件付き演算)を高速に行うために用意されている。 そのほか、累和を高速に求める機能や、浮動小数点数の0.5倍/2倍を高速に行う機能も用意されている。
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