プランバナン・エクスプレス線とは? わかりやすく解説

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プランバナン・エクスプレス線

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/25 04:54 UTC 版)

プランバナン・エクスプレス線
"プラメックス"

ウェイツ駅を発車するME201形気動車
基本情報
通称 Prameks・Pramex・プラメックス
Commuter Line Prambanan Ekspres
インドネシア
所在地 ジョグ・ジャカルタ特別州中部ジャワ州・プルウォレジョ県
種類 通勤電車
起点 ジョグ・ジャカルタ駅
ソロ・バラパン駅(1994 - 2022年)
終点 クトアルジョ駅
駅数 5(休止駅を含めると9)
路線記号 P
開業 1994年5月20日
運営者 KAIコミューター
使用車両 ME201形気動車
ME204形気動車
MH102形気動車
路線諸元
路線距離 64 km
軌間 1,067 mm (狭軌)
線路数 複線
電化方式 非電化
最高速度 100 km/h (62 mph)
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プランバナン・エクスプレス線(プランバナン・エクスプレスせん、インドネシア語Commuter Line Prambanan Ekspres)は、一般的にプラメックス(英語Pramex、インドネシア語:Prameks)と略され、インドネシアのジョグジャカルタ特別州ジョグジャカルタ中部ジャワ州プルウォレジョ県クトアルジョ間をチラチャプ・ジョグジャカルタ線インドネシア語版を経由して運行する総距離約64キロメートルの通勤快速列車である。

2021年にジョグジャカルタ線としてジョグジャカルタ駅 - ソロ・バラパン駅(スラカルタ)間が電化される26年間は、ソロ・バラパン駅まで運行されていた。

歴史

プラメックスの前身は、車両に愛称にクダ・プティ(英語:白い馬の列車)と呼ばれたMCDW300形気動車が使用された。由来は運転席の窓の上に2頭の馬が描かれていたことからである。1963年からインドネシアで運行された最初のディーゼル気動車の1つであった。1980年に保守部品の不足のため運行を終了した[1]

1990年代に再び通勤需要が高まったため、1994年5月20日にプラメックスとして、ソロ・バラパン(スラカルタ)とジョグジャカルタを結ぶ快速列車として復活した。登場当時は、ディーゼル機関車が牽引するビジネスクラス客車4両編成が運用された。路線に対する需要が高かったため、エグゼクティブクラス客車が連結されるようになった。

その後、日本車輛製造の気動車に置き換えられ、2006年3月1日にPT INKA製のME201系気動車が導入された[2]。利用者の増加を理由にプラメックスは、新たにクトアルジョまで路線を延伸した。使用車両には、電気式気動車3編成と液体式気動車5編成が担当している。

インドネシア鉄道会社(PT KAI)のジョグジャカルタ地域事業部が運行していたが、ジョグジャカルタ線の電化を契機に経営移管として、2020年6月3日に運輸省から運行許可を取得した後、KAIの子会社であるKAIコミューターが 2020年10月5日にプランバナン・エクスプレス線の運行を継承した[3]

2021年2月10日にジョグジャカルタ線(ソロ・バラパン駅 - ジョグジャカルタ駅)が電化されたため、運行区間がジョグジャカルタ駅 - クトアルジョ駅まで短縮された[4][5][6]

停車駅と運賃

当列車は、ジョグジャカルタとクトアルジョの各駅に停車する。停車駅は、ジョグジャカルタ、ウェイツ、ウォジョ、ジェナール、クトアルジョであり、2021年時点の運賃は1人片道8,000ルピアとなっている[7]

駅一覧

駅番号 駅コード[8] 駅名 乗り換え/ノート 地域
ソロ・バラパン方面
P
01
YA
01
JS
05
Y
01
YK ジョグ・ジャカルタ

Yogyakarta

ターミナル駅

都市間列車

KAIコミューター ジョグジャカルタ線

ジョグ・ジャカルタ国際空港線

ジョグロセマルト

トランス・ジョグジャ:

ジョグジャカルタ市 ジョグジャカルタ特別州
P
02
PTN パトゥカン

Patukan

通過駅 スリマン県
P
03
RWL レウル

Rewulu

通過駅 バントゥル県
Sedayu 幽霊駅
P
04
STL セントロ

Sentolo

通過駅 クロン・プロゴ県
KLR カリメヌール

Kalimenur

幽霊駅
P
05
YA
02
JS
06
WT ウェイツインドネシア語版

Wates

都市間列車

ジョグ・ジャカルタ国際空港線

ジョグロセマルト

P
06
YA
03
KDG ケドゥンダンインドネシア語版

Kedundang

通過駅
P
07
WJ ウォジョインドネシア語版

Wojo

DAMRI シャトルバス

ジョグジャカルタ国際空港

プルウォレジョ 中部ジャワ州
P
08
JN ジェナール

Jenar

MTL モンテラン

Montelan

休止駅
P
09
JS
07
KTA クトアルジョインドネシア語版

Kutoarjo

ターミナル駅

都市間列車

ジョグロセマルト

使用車両

現役

シリーズ名 形式名 画像 両数 編成 車両メーカー 概要
KRDE Prameks
(一次車)
ME201
5 1 INKA (2005-2007) BN-Holec電車からの改造車両。非冷房車。

アディスマルモ国際空港線ジョグジャカルタ国際空港線と共通運用。 2012年の交通事故でK3 2 07 01編成が廃車となり[9]、もうK3 2 05 01編成は2014年に引退した。K3 2 07 06編成が現存し冷房装置の追加などが行われた[10]

KRDE Sriwedari
(二次車)
ME201 5 5 INKA (2011) BN-Holec電車からの改造車両。冷房車。

KCJBフィーダー線(高速鉄道とのシャトル列車)への予定であり、2022年12月15日に1編成は一時的な試運転のためバンドンまで甲種回送された[11]

KRDE ME204
(一次車)
ME204 4 2 INKA (2018) アディスマルモ国際空港線ジョグジャカルタ国際空港線と共通運用。4両編成2本が担当する。
KRDI
(二次車)
(三次車)
MH102 4 3 INKA (2008-2014) アディスマルモ国際空港線ジョグジャカルタ国際空港線と共通運用。以前はマディウンジャヤ線やセプ・エクスプレス用車両であった。4両編成3本が担当する。

過去の車両

シリーズ名 形式名 画像 両数 車両メーカー 概要
MCDW300 該当なし 2 Glossing und Scholer GmbH, Ferostaal
  • 過去にクダ・プティ号として運行された。[1]
  • ランプヤンガン駅にて保存されている。
MCW302 MH101 2, 3, 4 日本車輌製造
MCW302 MH101 2, 3, 4 日本車輌製造

事件

  • 2012年10月23日、ソロ・ジェブレス - クトアルジョ間でKA 213列車として運行されていたME201形 K3 2 07 01Fがブランバナン駅で脱線し40人の乗客が負傷した。当該編成は全損と発表され廃車となった[9]

出典

  1. ^ a b forum diskusi kereta api indonesia - Yahoo Groups”. archive.md (2015年4月9日). 2025年3月28日閲覧。
  2. ^ Media, Kompas Cyber (2018年9月28日). “Prameks, Dulu dan Kini...” (インドネシア語). KOMPAS.com. https://regional.kompas.com/read/2018/09/28/12193041/prameks-dulu-dan-kini 2025年4月8日閲覧。 
  3. ^ Kereta Prameks Mulai Dikelola KAI Commuter” (インドネシア語). Republika Online (2020年10月5日). 2025年3月28日閲覧。
  4. ^ Digest, Railway Enthusiast (2021年2月13日). “KA Prambanan Ekspres Yogyakarta-Solo: Sejarah, Kenangan, dan Galeri - Laman 2 dari 6” (インドネシア語). Railway Enthusiast Digest. 2025年4月8日閲覧。
  5. ^ Okezone (2018年4月5日). “KAI Bakal Ganti Prambanan Ekspress dengan KRL : Okezone Economy” (インドネシア語). https://economy.okezone.com/. 2025年4月8日閲覧。
  6. ^ Okezone (2018年4月5日). “KAI Bakal Ganti Prambanan Ekspress dengan KRL : Okezone Economy” (インドネシア語). https://economy.okezone.com/. 2025年3月28日閲覧。
  7. ^ antaranews.com (2024年9月30日). “Daftar tarif commuter line Yogyakarta dan sekitarnya” (インドネシア語). Antara News. 2025年4月8日閲覧。
  8. ^ Buku Informasi Direktorat Jenderal Perkeretaapian 2014 (PDF). Jakarta: Direktorat Jenderal Perkeretaapian, Kementerian Perhubungan Indonesia. Diarsipkan dari versi asli (PDF) tanggal 1 Januari 2020.”. 2025年4月26日閲覧。
  9. ^ a b Kereta Prameks Terguling di Kalasan” (2012年10月23日). 2025年4月8日閲覧。
  10. ^ Sulistyo, Bayu Tri (2019年12月24日). “Prameks Kuning Kini Berubah Jadi Hijau” (インドネシア語). Railway Enthusiast Digest. 2025年4月13日閲覧。
  11. ^ Farozy, Ikko Haidar (2022年12月15日). “KAI Kirim KRDE Feeder Kereta Cepat menuju Bandung” (インドネシア語). Railway Enthusiast Digest. 2025年4月13日閲覧。



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