ブランディング (商業活動)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/06/01 15:02 UTC 版)
ブランディング(英: branding)とは、ブランドとして認知されていないものをブランドへと育て上げていくこと。あるいは、停滞したブランドを活性化していくこと。またその手法。 商品やサービス、それらを供給する企業や団体、また人物・建築物・史跡・地域などあらゆるものが対象となる。
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概要
ブランディングという概念が広まる前の1980年代〜1990年代後半までの日本においては、企業はコーポレートアイデンティティ(CI)、商品はブランドアイデンティティー(BI)、また店などはショップアイデンティティー(SI)という名称で規模の大小に拘らず多くの企業において計画・実行された。それらと現在のブランディングは(時代による価値の変化や技術の進化により単純な比較はできないが)発想の元となる視点が、売り手側か:買い手側かというところにおいて大きく異なる。
ブランディングは顧客の視点から発想したコンセプトや理念を基に、常に顧客の期待や信頼に応えるよう行動し、良質な商品の供給を継続することでユーザーをはじめとしたステークホルダーの共感や支持を獲得・拡大していくこと、またそれに関連する一連の活動のことである。 その過程においてはブランドネームやロゴなどによる他商品との差別化、PR や広告、さまざまなマーケティング手法が用いられるが、それらによりもたらされる知識やイメージなども含めた『 顧客にとっての価値 』を最大限高めていくことが目的である。
「ブランディングは精神的な構造を創り出すこと、消費者が意思決定を単純化できるように、製品・サービスについての知識を整理すること[1]」とケビン・レーン・ケラーが言うように、ターゲットの選定やポジショニングなどの重要性と同様、顧客の立場に立った誠実でわかりやすいコミュニケーションがブランドへの共感を育成する上で重要である。
脚注
- ^ ケビン・レーン・ケラー『ケラーの戦略的ブランディング』
参考文献
- ケビン・レーン・ケラー『ケラーの戦略的ブランディング』東急エージェンシー出版部 2003
- ケビン・レーン・ケラー『戦略的ブランド・マネジメント』東急エージェンシー出版部 2000
- デイビッド・A.アーカー『ブランド・ポートフォリオ戦略』ダイヤモンド社 2005
関連項目
- ブランド
- ブランド・ロイヤルティ
- コーポレートアイデンティティ
- ブランドアイデンティティー
- 企業ブランディング
- 統合マーケティングコミュニケーション
- 共生マーケティング
- マーケティングミックス
- マーケティング
- パブリック・リレーションズ
- マーチャンダイジング
- 企業の社会的責任(CSR)
- 商標
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