フルウィング側面一枚仕様
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/07 05:55 UTC 版)
「日本のコンテナ輸送」の記事における「フルウィング側面一枚仕様」の解説
このタイプは、冒頭で説明した経過により日本で始めて登場したウィングコンテナで採用された仕様である。構造的には、既に2 - 4 tトラックなどで幅広く採用されていた、側面壁全体が一体となって上部に跳ね上がる構造となっているが、その構造ゆえに跳ね上がる重量が増し、そのために開閉用モーターの負荷が大きくなるのでモータも大きくなり、これらの機器を納めるスペースがトラック仕様とは大きく異なり極端に制約される。このために30 ft級の製作には不利になってくる。 また跳ね上がった側壁が、片側又は両側へ2 m弱程度せり出すので、屋根の無い屋外での雨天等での荷役時には重宝されるが、逆に狭い通路側や道路沿いの倉庫などへ、このコンテナを積載した状態で横付け(プラットホームへ電車が止まっているイメージ)した時に、建物と車体の間が約2 mほど取れない場合には、側壁の開閉自体が出来ない恐れがあるなどの制約が多い。このためにこのタイプがトラックで採用されるのは、特定の部品工場から特定の倉庫間など、双方の施設状況が分かっているような事例で多く採用され、逆に荷役先の施設状況のつかめない不特定多数向けには不利となるので、このタイプは敬遠されやすい。 これらの理由からこのタイプとしての登録は、現状ではウィングコンテナとして初登場したJR貨物東北支社ながらも、なぜか私有コンテナとして登録された U28A-1 だけに等しい状況である。
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