フィーバーフューとは? わかりやすく解説

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フィーバーフュー

フィーバーフューとはラテン語の「熱病」と「追放する」を意味する合成語です。原産アジア西部バルカン半島耐寒性多年草植物です。花の形が似ていることからワイルドカモマイルとも呼ばれ荒地にも生息し、強い生命力を持つといわれています。花やにはカンファーやボルネオールといった成分含まれています。

ナツシロギク

(フィーバーフュー から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/04 06:30 UTC 版)

ナツシロギク
ナツシロギク
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
亜綱 : キク亜綱 Asteridae
: キク目 Asterales
: キク科 Asteraceae
亜科 : キク亜科 Asteroideae
: ヨモギギク属 Tanacetum
: ナツシロギク T. parthenium
学名
Tanacetum parthenium (L.) Sch.Bip.
シノニム

Chrysanthemum parthenium (L.) Pers.
Pyrethrum parthenium Sm.

英名
Feverfew
ナツシロギクの花

ナツシロギク (夏白菊、英名:feverfew;フィーバーフュー、学名Tanacetum parthenium) は、伝統的な薬用ハーブであり、ヨーロッパなどで古くから庭に植えられてきた植物である。装飾に使用されることもある。成長すると柑橘系の香りをもつ葉に覆われた高さ46センチメートルほどの小さなブッシュとなり、デイジーに似た花をつける。広がるのがとても早く、数年で広いエリアを覆ってしまう。

ナツシロギクはユーラシア大陸バルカン半島アナトリア半島やコーカサス地方辺りが原産である。しかし世界中で栽培されるようになったため、今ではヨーロッパ、北アメリカ、チリなどでも見られる[1]

薬草として使われだしたのがいつ頃からなのかは分かっていないが、ギリシャディオスコリデス抗炎症剤として記したのが、文書に記載された最初の事例である[2]

利用

英名のfeverfewはラテン語で解熱剤を意味するfebrifugiaに由来する[3]。ナツシロギクは薬草として解熱剤、頭痛や関節炎や消化器異常の薬として用いられてきた。しかしこれらの薬効の根拠まだ科学的に十分支持されておらず、偽薬効果を超えるものではないとされる[4][5][6]

ナツシロギクの有効成分はパルテノリド、タネチンなどであると言われている。パルテノリドに関しては、インビトロでいくつかの細胞株にアポトーシスを引き起こす作用が確認できたという研究結果がある[7][8][9]。現在公表された研究で、パルテノリドやナツシロギクが人間のガンへ及ぼす作用を調査したものは存在しない。ナツシロギクが含まれたサプリメントが市販されているが、そのラベルに示されたパルテノリドの「標準化」された量は、実際の含量と大きく異なり、40倍以上の差がある。このようなパルテノリドを含むサプリメントのラベル表示と実際の含量は全く類似していなかったという調査結果がある[10]

長期間ナツシロギクを摂取していた人が、その摂取をやめると反跳性頭痛筋肉痛関節痛をともなう離脱症候群を引き起こすことがある[3]。またナツシロギクは接触皮膚炎などのアレルギー症状を引き起こすことがある[11]。他にも吐き気嘔吐腹痛下痢鼓腸などを引き起こすことがある。葉を経口で摂取した時、口内炎や口内の腫れ、無感覚を引き起こすことがある[3]。ナツシロギクは抗凝固薬と干渉したり、出血のリスクを高める。また肝臓の薬物代謝に影響をあたえることがある[3]。妊婦はナツシロギクを摂取すべきではない[12]

参考文献

  1. ^ Jeffrey C (2001年). “Tanacetum parthenium”. Mansfeld's World Database of Agricultural and Horticultural Crops. 2012年3月5日閲覧。
  2. ^ Government of Saskatchewan: Agricultural (Herbs and Spices) Feverfew Information [Web Article]. http://www.agriculture.gov.sk.ca/Default.aspx?DN=5a05a8da-ff3e-490b-b280-35f7b22b803b Retrieved : 06/01/2012
  3. ^ a b c d Feverfew”. University of Maryland. 2011年10月6日閲覧。
  4. ^ Pittler, MH; Ernst, E (2004). Pittler, Max H. ed. “Feverfew for preventing migraine”. Cochrane Database of Systematic Reviews (1): CD002286. doi:10.1002/14651858.CD002286.pub2. PMID 14973986. 
  5. ^ Feverfew”. National Center for Complementary and Alternative Medicine (2010年7月). 2011年10月6日閲覧。
  6. ^ Pareek A, Suthar M, Rathore GS, Bansal V (January 2011). “Feverfew (Tanacetum parthenium L.): A systematic review”. Pharmacogn Rev 5 (9): 103–10. doi:10.4103/0973-7847.79105. PMID 22096324. 
  7. ^ Guzman ML, Rossi RM, Karnischky L, et al. (June 2005). “The sesquiterpene lactone parthenolide induces apoptosis of human acute myelogenous leukemia stem and progenitor cells”. Blood 105 (11): 4163–9. doi:10.1182/blood-2004-10-4135. PMC 1895029. PMID 15687234. http://bloodjournal.hematologylibrary.org/content/105/11/4163.long. 
  8. ^ Guzman ML, Jordan CT (September 2005). “Feverfew: weeding out the root of leukaemia”. Expert Opin Biol Ther 5 (9): 1147–52. doi:10.1517/14712598.5.9.1147. PMID 16120045. 
  9. ^ Lesiak K, Koprowska K, Zalesna I, Nejc D, Düchler M, Czyz M (February 2010). “Parthenolide, a sesquiterpene lactone from the medical herb feverfew, shows anticancer activity against human melanoma cells in vitro”. Melanoma Res. 20 (1): 21–34. doi:10.1097/CMR.0b013e328333bbe4. PMID 19949351. 
  10. ^ Draves AH, Walker SE (2004). “Parthenolide content of Canadian commercial feverfew preparations: Label claims are misleading in most cases” (PDF). Canadian Pharmacists Journal 136 (10): 23-30. http://www.pharmacists.ca/content/CPJPDFS/Jan04/parthenolide.pdf. 
  11. ^ “Two cases of compositae dermatitis exacerbated by moisturizer containing feverfew”. Dermatitis 18 (4): 225–9. (December 2007). PMID 18021604. http://Insights.ovid.com/pubmed?pmid=18021604. 
  12. ^ Yao M, Ritchie HE, Brown-Woodman PD (November 2006). “A reproductive screening test of feverfew: is a full reproductive study warranted?”. Reprod. Toxicol. 22 (4): 688–93. doi:10.1016/j.reprotox.2006.04.014. PMID 16781113. http://linkinghub.elsevier.com/retrieve/pii/S0890-6238(06)00102-X. 

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