フィッシャーの交換方程式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/13 08:33 UTC 版)
フィッシャーの交換方程式(フィッシャーのこうかんほうていしき、英: Fisher's equation of exchange)とは、アメリカ合衆国の経済学者・統計学者であるアーヴィング・フィッシャーが定式化した、古典的な貨幣数量説で貨幣量と物価の関係を表す式である。
解説
フィッシャーの交換方程式は、次の式で表される。
フィッシャーの交換方程式
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「貨幣数量説」の記事における「フィッシャーの交換方程式」の解説
詳細は「フィッシャーの交換方程式」を参照 現実の統計値から貨幣量と物価の相関関係を分析するためのツールとして、アーヴィング・フィッシャーの交換方程式がある。これは貨幣量と物価の関係を、貨幣の流通速度あるいは取引水準といった概念を導入することで記述するもので、貨幣数量説の代表的なアイデアである。 M ⋅ V = P ⋅ Q {\displaystyle M\cdot V=P\cdot Q} ここで M はある期間中の任意の時点tにおける流通貨幣(通貨)の総量 V は貨幣の"流通速度"(特定期間内に人々のあいだで受け渡しされる回数:貨幣の回転率のようなもの)売買契約の約定回数 P はある期間中の任意の時点tにおける物価水準(通常は基準年度を1としたデフレータ) Q は"取引量" (特定期間内に人々のあいだで行われる取引量(quantity)の合計) である。 交換方程式は逐一個別の取引(単価p の商品をq 個だけ取引するため、貨幣m を1回支払う)をマクロ経済全体で合計(∑v = 1 → V )したものとされる。これは数学上非常に明晰な記述であるが、現実にはマクロ経済全体における流通速度V (= P Q /M )や取引量Q といった経済統計としては非常に観測・推計しにくい概念を導入しなければならない困難がある。
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