ファイル交換形式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/11 03:59 UTC 版)
「動画編集ソフトウェア」の記事における「ファイル交換形式」の解説
初期のノンリニア編集システムは扱える品質に限界が存在し、ノンリニア編集した後にビデオテープレコーダーの自動操作で再現処理を行うオフライン編集(英語版)が必要となっており、その自動操作のための中間形式としてEDL(英語版)(編集決定リスト)形式が登場した。AvidやFinal Cut Proなどの各ノンリニア編集システムが各EDL形式へと対応したため、ノンリニア編集システム同士のファイルのやりとりにもEDL形式が使われるようになった。EDL形式には次のものがある: CMX3600形式 - CMX編集システム(英語版)のCMX3600で使われていたEDL形式。CMX3600よりも前のCMX 340/3400形式なども存在する。 GVG (Grass Valley Group) 4 Plus形式 - Grass Valleyのシステムで使われていた形式。GVG 4 Plus形式よりも前のGVG 4形式なども存在する。 Sony BVE 9100 EDL形式 - Sony BVE 9100システムで使われていた形式。Sony 9100形式よりも前のSony 9000形式やSony 5000形式なども存在する。 なお、EDLの標準としてはSMPTEによるSMPTE-EDL (SMPTE 258)が登場したものの、広く使われることは無かった。 その後、ファイルベースのプロキシ編集が使われるようになり、レコーダーの自動操作のためにEDL書き出しを行うことは減っていった。しかし、オフライン編集ソフトとオンライン編集(コンフォーム・カラーコレクション・フィニッシング)システム間のやりとりではEDL形式が使われ続けたが、その後、ファイル交換に特化した形式が登場した。一部の形式は埋め込みメディアにも対応している。 ALE (Avid Log Exchange, *.ale) - Avidにより開発されたテキストベースのファイル交換用形式。 OMF(英語版) (Open Media Framework Interchange, *.omf) - Avidにより開発された古い規格。埋め込みメディアにも対応している。 AAF(英語版) (Advanced Authoring Format, *.aaf) - Advanced Media Workflow Association (AMWA)が制定した編集用ファイル交換用形式。AMWAにはAvidも参加している。AAF形式にはOMF形式よりも多くの情報を埋め込むことが可能。埋め込みメディアにも対応している。なお、姉妹形式として放送用ファイル交換形式のMXF (Material Exchange Format, *.mxf)も存在する。 FCPXML (Final Cut Pro XML, *.fcpxml) - アップルが制定したXML言語ベースのファイル交換用形式。 しかし、これらの交換形式も互換性に限界があるため、各動画編集ソフトウェアのオールインワン化が進んでいる。
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