ファイストスの円盤
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ファイストスの円盤(ファイストスのえんばん)とは、クレタ島南岸にあった古代都市ファイストス(ギリシア語: Φαιστός、Phaistos、Phaestos、Festos、Phaestus)の宮殿の遺跡から見つかった、粘土製の遺物である。1908年7月3日にイタリア人の考古学者ルイジ・ペルニエルが発見した。紀元前1950年から紀元前1400年ごろのものとされ、粘土のひもを渦巻き状に巻いて作られている。大きさは厚さ2.1cm、直径16cm、両面に独特のクレタ聖刻文字が刻まれている。紀元前1600年代、宮殿は火災によって被害を受けており、ファイストスの円盤も焼き固められた状態で見つかった。ファイストスの円盤はクレタ島のイラクリオン考古学博物館(en)に収蔵されており、一般にも公開されている。
- ^ 「(ファイストスの円盤は)可動活字で印刷された世界最古の文章でもある」スティーヴン・ロジャー・フィッシャー『文字の歴史 ヒエログリフから未来の「世界文字」まで』鈴木晶訳、研究社、2005年10月、99ページ。ISBN 4327401412。
- ^ T・F・カーター著、L・C・グドリッチ改訂『中国の印刷術 その発明と西伝』1、藪内清・石橋正子訳注、平凡社《東洋文庫》、1977年9月、70-71ページ。印刷には版が必要であり、この円盤に直接捺印していったのであれば印刷とは呼びえない。
- ^ Bennett, Emmett L. (1996). “Aegean Scripts”. In Peter T. Daniels; William Bright. The World's Writing Systems. Oxford University Press. p. 133. ISBN 0195079930
- 1 ファイストスの円盤とは
- 2 ファイストスの円盤の概要
- 3 クレタ島の文字
- 4 Unicode
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