ピークカット・ピークシフト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/23 02:15 UTC 版)
「ピークカット」とは、電力需要のピークにあたる時間帯の電力消費を低くおさえること。また「ピークシフト」とは、夜間など比較的電力需要の少ない時間帯に、電気を使用する時間を移動したり蓄熱すること。 日本の電力需要がピークを迎える時期は、7月 - 9月の平日9時 - 20時頃で、中でも13時 - 16時頃が高く、14時頃が最も高くなっている。また何らかの理由によって電力を十分に供給できない場合は、電力会社側から節電の呼びかけが行われる。たとえば、夏場に空調などの使用によりピーク時の消費電力が発電設備の総発電量を超えてしまうおそれがある。このため、電力会社によって夏季の空調設定温度を高めに設定するなどの節電が呼びかけられることが多い。 電力会社は常に電力消費状況を監視しており、電力供給力の限界が近づいていることを感知すると、大口電力需要家と電力会社との間で結ばれる「需給調整契約」に基づき、使用電力の削減を要請することができる。それにも関わらず電力の供給が逼迫したときには強制的に電力供給を停止できることになっている(電気使用制限等規則)。このため各事業者では、要請に備えて電力使用機器の優先順位をあらかじめ決定しておき、要請に応じて機器を停止していく措置をとるようにしている。 また大規模停電を防ぐために計画停電が実施されたり、自治体からエアコンを切るように住民に呼びかけが行われる場合もある。なお電力会社各社で、電力の需給予測や需給状態を掲載する「でんき予報」が、それぞれの公式サイトで発表される場合もある。
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