ピレネー地方
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/02 00:46 UTC 版)
ピレネー地方は、いくつかの言語圏にまたがるが、この地域からは、フランス南部オード県から採集されたオック語の「熊のジョアン」(Joan de l'Ors)、スペイン側からはカタルーニャ語版「熊のジョアン」(Joan de l'Os)、またバスク語の各例がある。 西欧各地、とくにピレネー地方の聖燭祭や謝肉祭などの祭典の熊は「熊のジャン」の場面の再現であるという仮説もある。 実際、アルル=シュル=テクの熊祭り(フランス語版)、プラ=ド=モロ=ラ=プレストの熊祭り(フランス語版)、プラ=ド=モロ=ラ=プレストの熊祭り(フランス語版)などは存在する。アルル=シュル=テク(英語版)の例では、ロゼッタという女性の役(男性の若者が扮して行う)を熊役が襲うが、このとき性的で卑猥な仕草でおこなわれるという。最後に熊役は毛を刈られて「殺され」る 。 これら熊祭りの熊には、家畜を狙う害獣の側面もあるが、サテュロスのように淫乱な精霊の側面もあるとエマニュエル・ル・ロワ・ラデュリが指摘する。その性的側面は「熊のジャン」において母親が姦淫されることの言及に他ならないとうのが、ある研究者(M・G・コヤード)の学説である。 また、土地伝説では、ピック・デュ・ミディ・ドソーが「熊のジャン」の頭部だとも伝えられる。
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