ピュアCMとCMアットリスク
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/31 04:53 UTC 版)
「コンストラクション・マネジメント」の記事における「ピュアCMとCMアットリスク」の解説
前項で、CMrの業務を準委任契約に基づく行為として説明した。この方式は、ピュアCM方式と呼ばれているが、CM方式の全てを説明しているわけではないが、現在、日本では、圧倒的に「ピュアCM方式」の採用が多く、単に「CM方式」という場合は、「ピュアCM方式」であることが多い。 ピュアCM方式から、発展して、CMアットリスクと呼ばれる方式もある。ピュアCM方式では、施工に伴う最終的なリスク(施工を分離することなどに伴う全体工事の完成に関するリスク)について発注者が負うため、発注者が支出する工事費がその分増加する可能性がある。発注者が支出する工事費を低減するために、CMrにマネジメント業務に加えて施工に関するリスクを負わせる場合があり、このようなCM方式を「CMアットリスク」と呼ぶ。なお、「CMアットリスク」においても、マネジメント業務の内容そのものについては、基本的には「ピュアCM方式」と同じである CMrが、最高限度額を保証する条項(最大保証金額(GMP:Guaranteed Maximum Price))や工期を保証する条項を契約に含めたり、あるいは工事完成保証を差し入れたりする場合がある。工事金額等についてCMrがリスクを取ることになり、CMアットリスク方式と呼ばれる。CMアットリスクは、発注者が気になる部分のみをCMrがリスクを担うことも含まれる。 また、米国では、このCMアットリスクが採用される機会が多いが、この場合は、CMrが総合工事業者に近いような形態をとる。「CMアットリスク」では、CMrが施工者、資材業者と交わす契約などについて、発注者の事前の同意を得ることが必要とされ、これによりこれら業者の選任についての発注者の裁量権が確保されるとともに、契約金額が自ずと明らかにされる。また、オープンブック方式、コスト+フィー方式がとられている場合などは、CMrの発注者への請求の中で、実際の業者への支払(予定)額、その他の経費の内訳が明らかになる。 (注)オープンブック方式とは、工事費用を施工者に支払う過程において、支払金額とその対価の公正さを明らかにするため、施工者が発注者に全てのコストに関する情報を開示し、発注者又は第三者が監査を行う方式のことをいう。(国土交通省 CM方式活用ガイドライン(2 アットリスクCM)による)
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