ビザンツ帝国における金印勅書
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ビザンツ帝国(東ローマ帝国)の金印勅書は、9世紀末から10世紀末にかけての皇帝レオーン6世時代に制定された「クリュソブーロス・ロゴス」という勅令の様式である。 この勅令は、皇帝が貴族や修道院へ免税などの特権を下賜する際に発布されたもので、皇帝が法律を発布する際に使用された正式な勅書「エーディクトン」という書式に近似しており、 父と子と聖霊の御名において ニケフォロス・ボタネイアテス、キリストに忠実なる皇帝にしてローマ人の支配者… といった呼びかけと発布した皇帝の称号にはじまる荘重な前文から始まっていた。 11世紀にアレクシオス1世コムネノスがヴェネツィア共和国に与えたものは当時の国際関係に大きく影響した。 ビザンツ帝国は、勅令のほか徴税のための土地台帳などの行政文書を多数作成していたが、戦乱などでほとんど失われてしまった。現在ビザンツ帝国の勅書で残っているのは、特権を下賜された修道院などが保存していた、このような金印勅書のみである。
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