ヒトラー政権下の軍拡
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 01:10 UTC 版)
「ドイツ国防軍」の記事における「ヒトラー政権下の軍拡」の解説
「ナチス・ドイツの経済」も参照 1933年、アドルフ・ヒトラーが首相に就任した。ヒトラーは生存圏の確保を唱え、軍事を極めて重視していた。2月3日にはハンマーシュタイン=エクヴォルト兵務局長宅で開かれた会談(de:Liebmann-Aufzeichnung)において、軍首脳に再軍備を約束している。また2月8日の閣議では「あらゆる公的な雇用創出措置助成は、ドイツ民族の再武装化にとって必要か否かという観点から判断されるべきであり、この考えが、何時でも何処でも、中心にされねばならない」「すべてを国防軍へということが、今後4~5年間の至上原則であるべきだ」と言明するなど、ナチス時代の経済政策はすべて軍備増強を念頭に置かれたものであった。新たに設置された航空省はヘルマン・ゲーリングをトップとし、空軍の再建が進行していった。国家予算における国防費も、1932年には6億3000万ライヒスマルクであったが、1933年には7億4600万ライヒスマルク、1934年には19億5200万ライヒスマルクと急増している。さらにメフォ手形などの秘密手段によっても資金が調達され、1934年だけでも40億9700ライヒスマルクが軍事費として投じられている。1941年に海軍財政局は1933年以降の状態を回顧して、困難がなかったわけではないが、「(資金は)常にほとんど無制限に提供された」としている。
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