パスハ、パスカ、パスクワ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 23:14 UTC 版)
英語・ドイツ語・ポーランド語等以外の多くのヨーロッパ諸言語における「復活祭」という言葉は、ギリシア語: Πάσχα(古典ギリシア語再建音:パスカ、現代ギリシア語転写:パスハ)に由来しており、その言葉も元をたどれば、アラム語の「パスハ(pascha)」で、これはユダヤ教の「過越(すぎこし)の祭り」を表す「ペサハ」(Pesach)というヘブライ語の言葉から来ている。つまり、キリスト教の復活祭が旧約時代の「過越の祭り」を雛形とした祝い日であることを示している。 ギリシャ正教会で復活大祭を「パスハ(Πάσχα)」と呼ぶのは勿論のこと、ロシア正教会・ロシア語でも復活大祭はヘブライ語・ギリシャ語起源の「パスハ(Пасха)」と呼ばれ、日本正教会でも復活大祭をパスハと呼ぶ。カトリック教会においてもラテン系の国では「パスカ」(ラテン語: Pascha)、イタリア語、スペイン語ではパスクワ(Pasqua,Pascua)の呼称が一般的である。 エイレナイオスやテルトゥリアヌスは「パスハ」を、ギリシャ語の動詞「苦しむ」(ギリシア語: πάσχω)に関連付け、イエス・キリストの受難と結びつけて解釈したが、この誤りは彼らがヘブライ語を知らなかったため生じた。アウグスティヌスはその語源説明の誤りを正した。
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