バラス効果
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/10/11 06:01 UTC 版)
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バラス効果(バラスこうか)とは、毛細管中に粘弾性のある流体が流れている際、流体が毛細管から出ようとすると、流れている流体の直径が毛細管の出口付近で毛細管の内径より大きくなる現象である。メリントン効果またはダイスウェル効果とも呼ばれる。原因としては、毛細管内で液体に生じた張力や弾性による液体の変形が毛細管を出る際に解放されるためだと考えられている。毛細管が長い場合には前者の、毛細管が短い場合には後者の原因が大きくなる[1]。
脚注
- ^ 化学辞典 第2版. “バラス効果”. コトバンク. 株式会社DIGITALIO. 2022年9月6日閲覧。
バラス効果
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/19 01:18 UTC 版)
成形機(英語版)の押出機のダイ(押出機出口の口金)から溶融ポリマーを押し出すと、出てきたポリマーの径はダイの径よりも大きい。この現象をバラス効果 (英: Barus effect) またはダイスウェル(英: Die Swell)と呼ぶ。膨張量はダイの径と長さ、押出速度によって変わる。一定の長さまでならダイが長くなるほど膨らみの程度は小さくなり、一定以上となるとポリマーの径は変わらなくなる。バラス効果は、製品寸法を規格通りにしなければならない高分子工業で重要な問題である。 バラス効果の要因は二通りある。一つは、ポリマーはダイを出たあと、ダイを通る前の形に戻ろうすることである。ポリマーはダイを通る前は液体溜めに入っており、液体溜めの径はダイのものよりも大きい。このため、ポリマーはダイよりも大きい径になろうとする。この効果を弾性流入効果という。弾性流入効果はダイが短いときに現れる。ダイが長くなり、ポリマーがダイの径に変形されている時間が長くなると元の形状の記憶が失われていくため、弾性流入効果は小さくなる。 もう一つの要因は張力効果である。ダイを通っている間、ポリマー内部では速度勾配があり、中心部で最も張力が大きく、外側に行くにつれ張力が小さくなる。このため、外側に向けて圧力が生じる。ダイを出た後、この圧力によってポリマーは膨らむ。ダイが短いとき弾性流入効果が、長いとき張力効果がバラス効果の主な要因となる。
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