バッハ自身による使用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/01 09:02 UTC 版)
「BACH主題」の記事における「バッハ自身による使用」の解説
J.S.バッハと親交があったヨハン・ゴットフリート・ヴァルターは作曲家の生前の1732年に発表された『音楽事典』Musicalisches Lexicon のJ.S.バッハの項でこの音型に言及している。J.S.バッハ自身は、1750年の死までに完成に至らなかった『フーガの技法』(Die Kunst der Fuge, BWV1080)の最終部分のテーマ(主題)としてこのモチーフを使った。 付記すれば、このモチーフはカノン変奏曲『天のいと高きところより』(Vom Himmel Hoch, BWV769)における第4変奏の終わりの部分をはじめ、他の幾つかの作品にも現れる。『マタイ受難曲』の、合唱が「この人はまことに神の息子であった」と歌う部分にこのモチーフが現れる[要出典]。多くの作品においては、正確に B-A-C-H の音の連なりが演奏されることはなく、移調された形でこのモチーフが使用されている(同じ音程を持つ音の連なり、すなわち半音下行、短三度上昇、半音下行、として)。 『小さな和声の迷宮』(Kleines harmonisches Labyrinth, BWV591)の末尾第2小節に現れるものは、それほど重要とは考えられず、この作品自体も偽作である可能性がある(ヨハン・ダーフィト・ハイニヒェンが作曲者であると考えられている)。バッハの作品とされることがある(BWV898)BACH主題を用いた変ロ長調の前奏曲とフーガも作者には疑いがあり新バッハ全集(英語版)では疑作の巻に収められている。
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