バッファインデックスの導入例と効果
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/07/09 08:45 UTC 版)
「バッファインデックス」の記事における「バッファインデックスの導入例と効果」の解説
牛田はこの理論に基づき、実際に東京メトロの2つの路線のダイヤを手掛けている。 最初に導入したのは、2006年9月の南北線である。これは、都営三田線と合流する白金高輪駅で発生する輻輳を回避し、遅延の爆発的な拡大の解消を目指して試験的に導入したものである。この結果、朝ラッシュ時間帯の南北線の最大遅延時間は、ダイヤ改正前の平均4分41秒から、ダイヤ改正後は平均3分20秒と29%改善された。 この結果を受け、バッファインデックスを本格的に導入したのが、当時、「混雑」「遅延」という2つの課題を抱えていた東西線である。牛田は2008年3月と2009年3月の二度にわたり、バッファインデックスに基づきダイヤを修正した結果、朝ラッシュ時間帯の最大遅延時間をダイヤ改正前の平均6分35秒から、ダイヤ改正後は平均3分42秒と44%改善することに成功した。特に西船橋方面行きの遅延は49%減と、ほぼ半減している。また、慢性的な遅延に対する苦情を1/10以下に激減させた。 以上のことは、頑健性の高いダイヤを構築する上で、バッファインデックスの有効性が実証される結果となった。
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