ハドロンの種類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/21 07:51 UTC 版)
ハドロンはバリオンと中間子(メソン)の2つに大別される。 バリオンは、3つのクォークから構成され、スピンが半整数のフェルミ粒子(フェルミオン)である。 中間子は、クォークと反クォークのペアによって構成され、スピンが整数のボース粒子(ボソン)である。 さらに、バリオンの反粒子として3つの反クォークからなる反バリオンがあり、これもハドロンに含まれる。一方、中間子は反粒子もまた中間子であり、反中間子というものはない。 最もよく知られるバリオンは、原子核の構成要素である陽子および中性子である。陽子を除いて全てのハドロンは不安定で粒子崩壊を起こす。(ただし、陽子崩壊を予言する理論もある。)また、中性子は原子核の中では安定である。最もよく知られた中間子は、宇宙線の中に観測されるパイ中間子およびK中間子である。これら以外にも大量のハドロンが現在までに発見されている。(中間子の一覧およびバリオンの一覧参照) バリオン(と反バリオン)および中間子(メソン)以外のハドロンは、異種ハドロン(エキゾチックハドロン)(異種バリオン(エキゾチックバリオン)および異種中間子(エキゾチックメソン)の総称)と呼ばれ、 2つのクォークと2つの反クォークから成るテトラクォーク 4つのクォークと1つの反クォークから成るペンタクォーク 6つのクォークから成るダイバリオン などが考えられる。テトラクォークとペンタクォークは発見の可能性のある実験が報告されているが、確実な発見はまだない。実験的にはそれぞれ中間子2つ、中間子とバリオン、バリオン2つの複合系との区別が難しい。 ただし、これらの構成クォーク数はクォーク模型的な見方で、QCDによればクォーク、反クォークとグルーオンはハドロンの中に不定数あり、上述の見方は量子数について言っていると考えた方が正確である。
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