の‐だけ【野竹/土=当=帰】
土当帰
野竹
ノダケ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/14 13:36 UTC 版)
ノダケ | ||||||||||||||||||||||||||||||
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福島県会津地方 2012年9月
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分類(APG IV) | ||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Angelica decursiva (Miq.) Franch. et Sav. | ||||||||||||||||||||||||||||||
シノニム | ||||||||||||||||||||||||||||||
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和名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
ノダケ(野竹) |
ノダケ(野竹、学名:Angelica decursiva)はセリ科シシウド属の多年草。
特徴
根は太く束状になる。茎は暗紫色を帯び、直立し、上部はわずかに分枝して、高さは80-150cmになる。葉は互生し、柄があり、ふつう3出羽状複葉または羽状複葉になり、小葉や裂片は長卵形、楕円形、長楕円形で、縁には軟骨質で硬い鋸歯があり、葉の裏側は白色を帯びる。頂小葉の基部は葉柄に流れて翼になり、葉柄の下部は袋状にふくらむ。
花期は9-11月。茎頂か、分枝した先端に暗赤色の複散形花序をつける。花は5弁花で、花弁は暗紫色まれに白色で、萼歯片はない。雄蕊は5本。果実は長さ4-6mmの平たい広楕円形になる。分果の背隆条は脈状、側隆条は広い翼状になり、油管は表面側の各背溝下に1-4個、分果が接しあう合生面に4-6個ある。果実にはカレー粉に似た香りがある。
分布と生育環境
日本では、本州、四国、九州に分布し、山野に生育する。世界では朝鮮、ウスリー、中国、インドシナに分布する。なお、多くの図鑑などでは、分布は「本州(関東地方以西)」とあるが、東北地方(青森県深浦町、岩手県以南[1])でも分布が確認されている[2][3][4]。
利用
根を薄く切って日干しにしたものを前胡といい生薬として用いられる。
シノニム
- Porphyroscias decursiva Miq.
- Peucedanum decursivum (Miq.) Maxim.
下位分類
- シロバナノダケ Angelica decursiva (Miq.) Franch. et Sav. f. albiflora (Maxim.) Nakai
- ホソバノダケ Angelica decursiva (Miq.) Franch. et Sav. f. angustiloba (Makino) Hatus. et Nakash.
- ウスイロノダケ Angelica decursiva (Miq.) Franch. et Sav. f. discolor (Makino) Hatus. et Nakash.
ギャラリー
参考文献
- 佐竹義輔・大井次三郎・北村四郎他編『日本の野生植物 草本Ⅱ 離弁花類』(1982年)平凡社
- 林弥栄編『山溪カラー名鑑 日本の野草』(1983年)山と溪谷社
- 米倉浩司・梶田忠 (2003-)「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)
脚注
- ^ “植物地理・分類研究 58巻2号 p,77-87 青森県の北限・南限植物 (受賞記念講演記録) p,82”. CORE (2011年3月30日). 2025年7月22日閲覧。
- ^ 藤原陸夫著『秋田県植物分布図(第2版)』2000年、秋田県環境と文化のむら協会
- ^ 『岩手県植物誌』1970年、岩手県教育委員会
- ^ 『福島県植物誌』1987年、福島県植物誌編さん委員会
固有名詞の分類
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