ネキシウムとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 学問 > 化学物質辞書 > ネキシウムの意味・解説 

オメプラゾール

分子式C17H19N3O3S
その他の名称オメプラゾール、Omeprazole、5-Methoxy-2-[[(4-methoxy-3,5-dimethyl-2-pyridinyl)methyl]sulfinyl]-1H-benzimidazole、オメプラゼン、オメプラール、5-Methoxy-2-[(3,5-dimethyl-4-methoxy-2-pyridyl)methylsulfinyl]-1H-benzimidazole、2-(3,5-Dimethyl-4-methoxy-2-pyridylmethylsulfinyl)-5-methoxy-1H-benzimidazole、2-(3,5-Dimethyl-4-methoxy-2-pyridinylmethylsulfinyl)-6-methoxy-1H-benzoimidazole、エンプラール、Enpral、オブランゼ、Ovulanze、オメプトロール、Omeptorol、オメプロトン、Omeproton、オメラップ、Omerap、2-[[(3,5-Dimethyl-4-methoxy-2-pyridinyl)methyl]sulfinyl]-6-methoxy-1H-benzoimidazole、ネキシウム、Nexium、2-(6-Methoxy-1H-benzoimidazole-2-ylsulfinylmethyl)-3,5-dimethyl-4-methoxypyridine、Omepral、Omeprazen
体系名:5-メトキシ-2-[[(3,5-ジメチル-4-メトキシピリジン-2-イル)メチル]スルフィニル]-1H-ベンゾイミダゾール、5-メトキシ-2-[(3,5-ジメチル-4-メトキシ-2-ピリジニル)メチルスルフィニル]-1H-ベンゾイミダゾール、5-メトキシ-2-[[(4-メトキシ-3,5-ジメチル-2-ピリジニル)メチル]スルフィニル]-1H-ベンゾイミダゾール、5-メトキシ-2-[(3,5-ジメチル-4-メトキシ-2-ピリジル)メチルスルフィニル]-1H-ベンゾイミダゾール、2-(3,5-ジメチル-4-メトキシ-2-ピリジルメチルスルフィニル)-5-メトキシ-1H-ベンゾイミダゾール、2-(3,5-ジメチル-4-メトキシ-2-ピリジニルメチルスルフィニル)-6-メトキシ-1H-ベンゾイミダゾール、2-[[(3,5-ジメチル-4-メトキシ-2-ピリジニル)メチル]スルフィニル]-6-メトキシ-1H-ベンゾイミダゾール、2-(6-メトキシ-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルスルフィニルメチル)-3,5-ジメチル-4-メトキシピリジン


エソメプラゾール

(ネキシウム から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/19 22:37 UTC 版)

エソメプラゾール
IUPAC命名法による物質名
臨床データ
販売名 Nexium
Drugs.com monograph
MedlinePlus a699054
胎児危険度分類
法的規制
投与経路 経口
薬物動態データ
生物学的利用能50 - 90%
代謝肝臓 (CYP2C19, CYP3A4)
半減期1–1.5 時間
排泄80% 腎臓
20% 糞便
識別
CAS番号
119141-88-7
ATCコード A02BC05 (WHO)
PubChem CID: 9579578
DrugBank APRD00363 
ChemSpider 7853936 
UNII N3PA6559FT 
KEGG D07917  
ChEBI CHEBI:50275 
ChEMBL CHEMBL1201320 
化学的データ
化学式C17H19N3O3S
分子量345.417 g/mol
テンプレートを表示

エソメプラゾール(Esomeprazole)は、プロトンポンプ阻害剤のひとつであり胃酸抑制薬である[1]胃食道逆流症消化性潰瘍疾患、ゾリンジャー・エリソン症候群の治療に使用される[2]

アストラゼネカにより1993年に開発・特許取得され、2000年に医療承認を受けた[3]ジェネリック医薬品が入手可能であり、多くの国で市販されている[4][2]。2019年には、米国で127番目に一般的に処方された薬となり、500万を超える処方があった[5][6]。米国および英国ではOTC薬として入手可能[7][8][9]

日本では4番目に開発・上市されたプロトンポンプ阻害剤である[10]。日本国外では Zoleri、Nexium、Lucen、Esopral などの商品名でアストラゼネカから製造販売されている。日本では2011年よりネキシウムの商品名で製造・開発がアストラゼネカ、流通・販売が第一三共で発売された。

薬理

エソメプラゾールは、オメプラゾール光学分割したS-エナンチオマーである。S 体はR 体に比べ、肝臓での初回通過効果を受けにくく、未変化体のAUCはオメプラゾールに比べおよそ1.7倍で推移するため、より強い酸分泌抑制効果を示す。S 体とR 体の酸分泌抑制作用には差はない。

アストラゼネカは、単一のエナンチオマーであるエソメプラゾールはラセミ混合物であるオメプラゾールよりも薬効が改善していると主張している[11]。しかしながら、活性が向上しているかについては議論があり、一部ではオメプラゾールからエソメプラゾールに切り替える利点はないと主張されている[12]

プロトンポンプ阻害剤であるエソメプラゾールは、胃壁細胞のATPアーゼを阻害することによって胃酸分泌を抑制する。

適応症

禁忌

アタザナビルまたは リルピビリン英語版を服用中の患者はそれらの薬剤の吸収が低くなり、血中濃度が下がるので禁忌である[13]

副作用

重大な副作用とされているものは、

である。(発現率未記載の副作用は頻度不明) オメプラゾールに記載されている溶血性貧血、急性腎不全、視力障害が削除されている。

その他1%以上に、発疹、下痢・軟便(19.9%)、味覚異常(7.8%)、口内炎、腹痛、食道炎、腹部膨満感、肝酵素上昇 が生じる。

出典

  1. ^ Esomeprazole Magnesium Monograph for Professionals”. Drugs.com. American Society of Health-System Pharmacists. 2019年3月3日閲覧。
  2. ^ a b British national formulary : BNF 76 (76 ed.). Pharmaceutical Press. (2018). pp. 78. ISBN 9780857113382 
  3. ^ Fischer, Jnos; Ganellin, C. Robin (2006). Analogue-based Drug Discovery. John Wiley & Sons. p. 445. ISBN 9783527607495. https://books.google.com/books?id=FjKfqkaKkAAC&pg=PA445 
  4. ^ Learning, Jones & Bartlett (2017). 2018 Nurse's Drug Handbook. Jones & Bartlett Learning. p. 394. ISBN 9781284121346. https://books.google.com/books?id=rD1DDwAAQBAJ&pg=PA394 
  5. ^ The Top 300 of 2019”. ClinCalc. 2021年10月16日閲覧。
  6. ^ Esomeprazole - Drug Usage Statistics”. ClinCalc. 2021年10月16日閲覧。
  7. ^ Esomeprazole”. MedlinePlus. United States National Library of Medicine. 2020年3月2日閲覧。
  8. ^ “Nonprescription Nexium Heartburn Medicine Launches”. ABC News. (2014年5月27日). https://abcnews.go.com/Health/wireStory/nonprescription-nexium-heartburn-medicine-launches-23883946 
  9. ^ Esomeprazole: medicine to lower stomach acid”. nhs.uk (2018年8月29日). 2019年12月9日閲覧。
  10. ^ 北村 正樹 (2011年8月25日). “【新薬】エソメプラゾールマグネシウム水和物:ネキシウム:4成分目のプロトンポンプ阻害薬”. 日経メディカルオンライン. 2011年10月21日閲覧。
  11. ^ Gladwell, Malcolm (2004-10-25). “High Prices: How to think about prescription drugs”. The New Yorker. http://www.newyorker.com/archive/2004/10/25/041025crat_atlarge 2006年6月23日閲覧。. 
  12. ^ von Markus, Grill (2007年8月14日). “Vorsicht, Pharma - Wie die Industrie Ärzte manipuliert und Patienten täuscht” (ドイツ語). Der Stern. http://www.stern.de/wirtschaft/news/unternehmen/pharmaindustrie-vorsicht-pharma-wie-die-industrie-aerzte-manipuliert-und-patienten-taeuscht-595277.html 2009年6月23日閲覧。 
  13. ^ ネキシウムカプセル10mg/ネキシウムカプセル20mg 添付文書” (2016年2月). 2016年6月28日閲覧。

関連項目



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ネキシウム」の関連用語

ネキシウムのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ネキシウムのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
独立行政法人科学技術振興機構独立行政法人科学技術振興機構
All Rights Reserved, Copyright © Japan Science and Technology Agency
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのエソメプラゾール (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS