ナンバースクール (大阪府)とは - わかりやすく解説 Weblio辞書

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ナンバースクール (大阪府)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2009/12/29 10:19 UTC 版)

ナンバースクール (大阪府)は、大阪府立の高等学校の中で、府による設立（移設）順を示す“ナンバー”を校名に冠した旧制中学校・旧制高等女学校を前身校に持つ34高校の総称（と一覧）である。

公立高校志向の強い大阪府において、いずれも戦前からの伝統校として、府民から旧制高等学校におけるナンバースクールのような存在、いわゆる「府立ナンバースクール」として認識されている。^[1]

下記の表は、設立（移設）年と、文部省告示の際の学校名。^[2]等号記号の後ろは、現在の学校名と、現住所。名称の変遷などについては該当校のページを、「ナンバースクール」の定義の概要・詳細についてはナンバースクール (旧制中等学校・新制高校)のページを、また、府立ナンバースクール以外の伝統校については旧制中等教育学校の一覧のページを、それぞれ参照のこと。^[3]

旧制中学校

明治時代

1895年（明治28年） - 大阪府第一尋常中学校（大阪“市内第一中学校”）　＝　大阪府立北野高等学校（大阪市淀川区）
1895年 - 大阪府第二尋常中学校　＝　大阪府立三国丘高等学校（堺市堺区）
1895年 - 大阪府第三尋常中学校　＝　大阪府立八尾高等学校（大阪府八尾市）
1895年 - 大阪府第四尋常中学校　＝　大阪府立茨木高等学校（大阪府茨木市）
1896年 - 大阪府第五尋常中学校（“市内第二中学校”）　＝　大阪府立天王寺高等学校（大阪市阿倍野区）
1897年 - 大阪府第六尋常中学校　＝　大阪府立岸和田高等学校（大阪府岸和田市）
1901年 - 大阪府第七中学校（“市内第三中学校”）　＝　大阪府立市岡高等学校（大阪市港区）
1901年 - 大阪府第八中学校　＝　大阪府立富田林高等学校（大阪府富田林市）
- 1903年 - 大阪府立池田中学校（大阪府立第九中学校。“初代”池田中。大阪府池田市）　＝　廃校（1940年に“復活”）
1903年 - 大阪府立四條畷中学校（大阪府第十中学校→大阪府立第九中学校）　＝　大阪府立四條畷高等学校（大阪府四條畷市）
1906年 - 大阪府立今宮中学校（大阪府第十一中学校→大阪府立第十中学校／“市内第四中学校”）　＝　大阪府立今宮高等学校（大阪市浪速区）

大正時代

1918年（大正7年） - 大阪府立第十一中学校　＝　大阪府立高津高等学校（大阪市天王寺区）
1920年 - 大阪府立第十二中学校　＝　大阪府立生野高等学校（大阪府松原市）
1921年 - 大阪府立第十三中学校　＝　大阪府立豊中高等学校（大阪府豊中市）
1922年 - 大阪府第十四中学校　＝　大阪府立鳳高等学校（堺市西区）
1922年 - 大阪府第十五中学校　＝　大阪府立住吉高等学校（大阪市住吉区）

昭和時代

1940年（昭和15年） - 大阪府第十六中学校（“2代目”池田中学）　＝　大阪府立池田高等学校（大阪府池田市）
1942年 - 大阪府第十七中学校　＝　大阪府立布施高等学校（大阪府東大阪市）

池田と四條畷の関係

1900年（明治33年）、日露戦争後の“府の緊縮財政”を理由に府立中学1校の閉鎖が検討された際、北河内の四條畷中学ではなく、一転し北摂の池田中学が廃校となった。明治政府が神格化した忠臣楠木正行を祭る四条畷神社の影響が大きいとされる（詳細は、両校の沿革を参照。1 2）。この影響で、大阪のナンバースクールの順番が繰り上がり、“第十中学”の四條畷が“第九”に、“第十一中学”の今宮が“第十”と称されるようになる。

高等女学校

明治時代

（第一高女）1887年 - 大阪高等女学校　＝　大阪府立大手前高等学校（大阪市中央区）
（第二高女）1888年 - 堺高等女学校　＝　大阪府立泉陽高等学校（堺市堺区）
1900年（明治33年） - 大阪市立第二高等女学校　＝　大阪府立清水谷高等学校（大阪市天王寺区）
1906年 - 島之内高等女学校　＝　大阪府立夕陽丘高等学校（大阪市天王寺区）
1911年 -　江戸堀高等女学校　＝　大阪府立港高等学校（大阪市港区）

大正時代

1915年（大正4年） - 泉南高等女学校　＝　大阪府立和泉高等学校（岸和田市）
1921年 - 泉尾高等女学校　＝　大阪府立泉尾高等学校（大阪市大正区）
1921年 - 河南高等女学校　＝　大阪府立河南高等学校（富田林市）
1921年 - 河北高等女学校　＝　大阪府立寝屋川高等学校（寝屋川市）
1921年 - 三島高等女学校　＝　大阪府立春日丘高等学校（茨木市）
1922年 - 阿倍野高等女学校　＝　大阪府立阿倍野高等学校（大阪市阿倍野区）
1922年 - 生野高等女学校　＝　大阪府立勝山高等学校（大阪市生野区）

昭和時代

1927年（昭和2年） - 八尾高等女学校　＝　大阪府立山本高等学校（八尾市）
1937年 - 豊中高等女学校　＝　大阪府立桜塚高等学校（豊中市）
1939年 - 佐野高等女学校　＝　大阪府立佐野高等学校（泉佐野市）
1941年 - 泉大津高等女学校　＝　大阪府立泉大津高等学校（泉大津市）
1941年 - 黒山高等女学校　＝　大阪府立登美丘高等学校（堺市東区）

参考（名称の変遷）

以下は略称で表記する。正式名称は、各校のページを参照のこと。

旧制中学校

大阪府立中等学校　⇒　集成学校　⇒　大阪府第一番中　⇒　大阪府立大阪中　⇒（廃校、私立中学校として継続）⇒　大阪府師範学校別科大阪府中　⇒（再び独立し）大阪府立大阪中学校　⇒　大阪尋常中　⇒　大阪府第一尋常中　⇒　大阪府第一中　⇒　大阪府堂島中　⇒　大阪府立堂島中　⇒　大阪府立北野中　⇒　大阪府立北野高等学校
大阪府第二尋常中　⇒　大阪府堺中　⇒　大阪府立堺中　⇒　大阪府立三国丘高等学校
大阪府第三尋常中　⇒　大阪府第三中学校　⇒　大阪府立八尾中　⇒　大阪府立八尾高等学校
大阪府第四尋常中学校　⇒　大阪府第四中学校　⇒　大阪府立茨木中　⇒　大阪府立三島野高等学校　⇒　大阪府立茨木高等学校
大阪府第五尋常中学校　⇒　大阪府第五中学校　⇒　大阪府立天王寺中　⇒　大阪府立天王寺高等学校
大阪府第六尋常中学校　⇒　大阪府第六中学校　⇒　大阪府立岸和田中　⇒　大阪府立岸和田高等学校
大阪府第七中学校　⇒　大阪府立市岡中学校　⇒　大阪府立市岡高等学校
大阪府第八中学佼　⇒　大阪府富田林中学枚　⇒　大阪府立富田林中　⇒　大阪府立富田林高等学校
（大阪府立第九中）　⇒　大阪府立四條畷中　⇒　大阪府立四条畷高　⇒　大阪府立四條畷高等学校
（大阪府立第十中）　⇒　大阪府立今宮中　⇒　大阪府立今宮高等学校
大阪府立第十一中　⇒　大阪府立高津中　⇒　大阪府立高津高等学校
大阪府立第十二中　⇒　大阪府立生野中　⇒　大阪府立生野高等学校
大阪府立第十三中　⇒　大阪府立豊中中　⇒　大阪府立豊中高等学校
大阪府立第十四中　⇒　大阪府立鳳中　⇒　大阪府立鳳高等学校
大阪府立第十五中　⇒　大阪府立住吉中　⇒　大阪府立住吉高等学校
大阪府立第十六中　⇒　大阪府立池田中　⇒　大阪府立池田高等学校
大阪府立第十七中　⇒　大阪府立布施中　⇒　大阪府立布施高等学校

高等女学校

大阪府女　⇒　大阪府高女　⇒　大阪市立大阪高女 ⇒　大阪市立大阪第一高女　⇒ 大阪府中之島高女　⇒　大阪府立中之島高女　⇒　大阪府立堂島高女　⇒　大阪府立梅田高女　⇒　大阪府立大手前高女　⇒　大阪府立大手前高等学校（通称：大阪第一高女）
女紅場 ⇒　堺区立堺女学校　⇒　堺市立堺高女　⇒　大阪府立堺高女　⇒　大阪府立泉陽高等学校（通称：大阪第二高女）
大阪市立第二高女　⇒　大阪府清水谷高女 ⇒ 大阪府立清水谷高女　⇒　大阪府立清水谷高等学校
大阪府立島之内高女　⇒　大阪府立夕陽丘高女　⇒　大阪府立夕陽丘高等学校
大阪府江戸堀高女　⇒　大阪府立市岡高女　⇒　大阪府立港高等学校
泉南郡立泉南高等女学校　⇒　（府に移管、大阪府立第六高女）大阪府立岸和田高女　⇒　大阪府立和泉高等学校
大阪府立泉尾高女　⇒　大阪府立泉尾高等学校
南河内郡富田林高等小学校付設裁縫女学校　⇒　大阪富田林町外六ヶ村学校組合立女子技芸学校　⇒　南河内郡立実科高女　⇒　南河内郡立河南高女　⇒　大阪府立富田林高女　⇒　大阪府立河南高等学校
北河内郡門真村外七ケ町村学校組合立河北高女　⇒　門真村外十四ケ町村学校組合立河北高女　⇒　大阪府立河北高女　⇒　大阪府立寝屋川高女　⇒　大阪府立寝屋川高等学校
三島郡茨木町外八ケ村学校組合立三島女子技芸学校　⇒　茨木町外八ケ村学校組合立三島実科高女　⇒　三島郡立三島実科高女　⇒　三島郡立三島高女　⇒　大阪府三島高等女　⇒　大阪府立三島高女　⇒　大阪府立茨木高女　⇒　大阪府立春日丘高等学校
大阪府立阿部野高女　⇒　大阪府立阿部野高　⇒　大阪府立阿倍野高等学校
大阪府立生野高女　⇒　大阪府立勝山高等学校
大阪府立八尾高女　⇒　大阪府立山本高等学校
大阪府立豊中高女　⇒　大阪府立桜塚高等学校
大阪府立大津高女　⇒　大阪府立大津高　⇒　大阪府立泉大津高等学校
泉南郡佐野村立裁縫学校　⇒　大阪府佐野実科高女　⇒　大阪府立佐野高女　⇒ 大阪府立佐野高等学校
学校組合立大阪府黒山高等実践女　⇒　（府に移管）大阪府立黒山実践女　⇒　大阪府立黒山高女　⇒　大阪府立黒山高　⇒　大阪府立登美丘高等学校

脚注

^ 大阪府の高校の定員比率は、私立勃興後の現在でも「公立7」「私立3」であり、もともと公立高志向が強い。
^ 旧校名に、正式には「第一」「第二」を冠していない場合もある。
^ 「中学校令」（1886年）や「高等女学校令」（1899年）の公布前に設立された前身校や諸学校などは、中等教育機関の基準に届いていないため、この項には含まない。