トールキン作品における例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/21 15:22 UTC 版)
「ユーカタストロフ」の記事における「トールキン作品における例」の解説
トールキン作品においてユーカタストロフの例として最も知られているものは指輪物語のクライマックスである。サウロンの勝利が目前かと思われたとき、滅びの山でフロドをゴクリが待ち伏せていたことから、一つの指輪が完全に破壊されることとなるのである 。フロドは結局のところ、一つの指輪を自分の物であると宣言して、困難な旅の終盤で失敗しかかってしまうのであるが、そこへ突如としてゴクリが現れ、指輪を盗み、恍惚のまなざしでその指輪を眺めながら火の中へと転げ落ちるのである。もしフロドの中にゴクリの命を助けようというかねてよりの慈悲がなく、(ゴクリが裏切るという明らかなリスクもあり、サムからの激しい抗議もあった)また、もし指輪それ自体のゴクリに対する破滅的な影響がなかったら、サウロンはきっと一つの指輪を取り戻していたであろう。このように、悪はいとも簡単に、また予測不可能な形で小さなやさしさの行為と、またその悪自身の破滅的なたくらみを通して倒れるのである。 ユーカタストロフのもう一つ別の例としては、トールキンの作品においてワシたちが思いもよらない助け主としての役割を果たすシーンが思い起こされる。トールキンは『ホビットの冒険』の中で重要なシーンの一つとしてワシの出てくる場面でビルボの”ユーカタストロフ的感情”を描いている。
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