チェリー

大車林

チェリー

英語 Cherry

日本人がもっとも愛する花、桜のこと。国花でもあり、日本のナショナルカー(国民車)を目指してネーミングした。初代は日産初のFF車として1970年10月にデビューした。ボディタイプは2ドアと4ドアのセダンで、独立したトランクをもっていた。エンジンは1Lと1.2Lの2本立て。旧プリンス自工の開発チームが担当したクルマだった。

71年9月、クーペを追加。ファーストバックでリヤハッチを備え、全高1310mmは4ドア型よりも65mm低かった。全長も80mm延びた。スタイリングはアイラインのサイドスクリーンと、マッハラインと呼ぶレリーフラインを特徴とした。72年2月、クーペ用のスポーツキットを発売。レースの実績をもとに開発したパーツ類で、全69点、合計金額は40万7220円だった。73年3月にはクーペの最高性能車1200X1-Rを発表。このクルマは国内レースにも参戦、活躍した。

74年9月、フルモデルチェンジでF-Ⅱに進化した。ボディタイプは2ドアと4ドアのセダン、そして3ドアハッチバックがあった。スタイリングはやや華やかさを加えた。エンジンは依然1.2Lと1.4L。F-Ⅱとは、省資源・省エネルギーを志向するクルマ社会にもっともふさわしいFF・Family Carという意味をもっていた。このF-Ⅱは77年2月のマイナーチェンジを最後に消滅(78年8月、生産終了)、パルサーにバトンタッチした。

※「大車林」の内容は、発行日である2004年時点の情報となっております。