ターンの種類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/09/15 01:53 UTC 版)
ターンは2つの端残基の間の距離間隔に従って分類される。 α-ターンでは、端残基が4ペプチド結合離れている( i → i ± 4 {\displaystyle i\rightarrow i\pm 4} )。 β-ターン(最も一般的な形式)では、3結合離れている( i → i ± 3 {\displaystyle i\rightarrow i\pm 3} )。 γ-ターンでは、2結合離れている( i → i ± 2 {\displaystyle i\rightarrow i\pm 2} )。 δ-ターンでは、1結合離れている( i → i ± 1 {\displaystyle i\rightarrow i\pm 1} )(立体的にはありえない)。 π-ターンでは、5結合離れている( i → i ± 5 {\displaystyle i\rightarrow i\pm 5} )。 様々なβ-ターンの種類の理想的な角度。VIa1型、VIa2型、VIb型ターンは、 ( i + 2 ) {\displaystyle (i+2)} (*) 残基がcis-プロリンでなければならないという追加の条件にが与えられる。種類 ϕ i + 1 {\displaystyle \phi _{i+1}} ψ i + 1 {\displaystyle \psi _{i+1}} ϕ i + 2 {\displaystyle \phi _{i+2}} ψ i + 2 {\displaystyle \psi _{i+2}} I-60 -30 -90 0 II-60 120 80 0 VIII-60 -30 -120 120 I'60 30 90 0 II'60 -120 -80 0 VIa1-60 120 -90 0* VIa2-120 120 -60 0* VIb-135 135 -75 160* IV上記のカテゴリー以外のターン それぞれの種類の中で、ターンはさらに主鎖の二面角によって分類される(ラマチャンドランプロットを参照)。ターンは、その二面角の符号を入れ変えることによって逆ターン(鏡像ターン)になる(Cα原子のキラリティーは保たれるため、逆ターンは真の鏡像異性体ではない)。例えば γ {\displaystyle \gamma } -ターンは二面角 (φ, ψ) の値が(75º, −65º)であるが、符号を入れ替えた(−75º, 65º)が逆ターンとなる。β-ターンだけでも少なくとも8つの型が確認されている。これらのβ-ターンはペプチド結合のcis型が含まれるかどうかと、中心の2残基の二面角が異っている。古典的β-ターンおよび逆β-ターンは、プライム記号によって区別される(例: I型とI'型)。もしi->i+3の水素結合をターンの基準とするならば、Venkatachalamの4種のカテゴリー(I、II、II'、I')で全ての可能なβ-ターンを記述することができる。これら4種全てはタンパク質で頻繁に見られるが、I型が最も一般的であり、II型、I'型、II'型の順で続く。
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