スペイン・ペセタとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > スペイン・ペセタの意味・解説 

ペセタ

(スペイン・ペセタ から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/21 15:04 UTC 版)

200ペセタ硬貨

ペセタ (peseta) は、1998年12月31日まで発行されていたスペイン、およびアンドラ通貨単位。国際通貨コード(ISO 4217)は、ESP。伝統的に一文字の通貨記号は存在せず、「Pt」、「Pta」、「Pts」、「Ptas」といった略称が使われた。もっとも、スペイン語タイプライターでは「Pts」を一回で打鍵するためのキーがあり、後にコンピュータ用に「」という通貨フォントが作られている(コードページ437を参照)。

語源は、カタルーニャ語で小さな物を意味するペセタ (peceta) である。

歴史

対ドル為替レート(1996年-1998年)
対円為替レート(1996年-1998年)
2002年に廃止されたペセタ硬貨(500ペセタ硬貨を除く)。左下は比較のための1ユーロ硬貨。25ペセタ硬貨は日本の5円硬貨と同様に真ん中に穴があり、50ペセタ硬貨は「スパニッシュ・フラワー」と呼ばれる装飾が硬貨の縁をいろどっていた

ペセタは1868年に導入された。それまでスペインではスペイン・ドル(ペソ)や銀エスクードが流通しており、「1エスクード = 2ペソ = 16レアル」を通貨体系としていた。1865年フランスイタリア等の諸国がラテン通貨同盟条約を締結すると、他のヨーロッパ諸国にも同盟に加入しようという動きが現れた。スペインも加入を検討したものの、結局加入することはなかったが、従来のペソやエスクードに代えて、ラテン通貨同盟の基準に合わせた純度の貨幣を新たに発行することになった。これがペセタである。復古王政第二共和政フランコ政権、民政移管後の現政権でそれぞれの貨幣・紙幣が発行された。

1999年からスペインはユーロを通貨単位として使用することになり、2002年1月に紙幣とスペイン独自のユーロ硬貨が発行された。対ユーロのレートは1ユーロ=166.386ペセタとされた。2002年3月1日に、ペセタは通貨単位として使用停止になり、ペセタの硬貨・紙幣は市中では直接使用できなくなった。その後、金融機関におけるペセタの硬貨・紙幣のユーロへの交換も2021年6月30日をもって停止されたため、現在ではペセタの硬貨・紙幣は通貨としての価値を失っている。スペインの500ペセタ硬貨は発行当初約700円の価値を有し、スイスの5フラン硬貨と並んで流通硬貨では世界で最高額の硬貨であった。

ユーロへの移行直前の時点での硬貨と紙幣は次の通りであった:

  • 硬貨
    • 1ペセタ(アルミニウム)・5ペセタ(アルミニウム青銅)・10ペセタ(白銅、額面はアラビア数字ではなく「DIEZ PESETAS」の表示による)・25ペセタ(アルミニウム青銅、穴空き)・50ペセタ(白銅、「スパニッシュ・フラワー」と呼ばれる装飾を使用)・100ペセタ(アルミニウム青銅)・200ペセタ(白銅)・500ペセタ(アルミニウム青銅)
  • 紙幣
    • 1000ペセタ(基調色:緑色)・2000ペセタ(基調色:赤色)・5000ペセタ(基調色:茶色)・10000ペセタ(基調色:灰色)

記号の符号位置

記号 Unicode JIS X 0213 文字参照 名称
U+20A7 ₧
₧
ペセタ記号

関連項目

外部リンク

現在のESPの為替レート
Google Finance: AUD CAD CHF CNY EUR GBP HKD JPY/円USD INR CNY TRY
Yahoo! Finance: AUD CAD CHF CNY EUR GBP HKD JPY/円USD INR CNY TRY
Yahoo! ファイナンス: AUD CAD CHF CNY EUR GBP HKD JPY/円USD INR CNY TRY
XE: AUD CAD CHF CNY EUR GBP HKD JPY/円USD INR CNY TRY
OANDA: AUD CAD CHF CNY EUR GBP HKD JPY/円USD INR CNY TRY



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「スペイン・ペセタ」の関連用語

スペイン・ペセタのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



スペイン・ペセタのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのペセタ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS