ストーリー・ブリッジ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/04/29 01:02 UTC 版)
ストーリー・ブリッジ | |
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基本情報 | |
国 | ![]() |
所在地 | ブリスベン |
交差物件 | ブリスベン川 |
建設 | 1940年7月6日 |
構造諸元 | |
形式 | カンチレバー |
全長 | 777 metres (2,549 ft) |
幅 | 24メートル (79 ft) |
高さ | 74メートル (243 ft) |
最大支間長 | 282 metres (925 ft) |
関連項目 | |
橋の一覧 - 各国の橋 - 橋の形式 |
ストーリー・ブリッジ(英: Story Bridge)はブリスベン川にかかるカンチレバー形式の橋である。ブラッドフィールド・ハイウェイ(15号線)の一部であり、カンガルー・ポイントからフォーティテュード・ヴァリーを結んでいる[1]。 1932年にシドニー・ハーバーブリッジが開通する前に、クイーンズランド州政府がジョン・ブラッドフィールドにブリスベンの新しい橋のデザインを依頼した。橋の名前はジョン・ダグラス・ストーリーにちなんでいる。
歴史
ブリスベン商業中心地区の渋滞の緩和およびビクトリア・ブリッジの混雑の軽減を目的として、ビクトリア・ブリッジの下流側に架橋をするという構想は、すでに1920年代にクイーンズランド大学のロジャー・ホーケン教授によるブリスベン川への一連の架橋構想の中で示されていた。
ウィリアム・ジョリー・ブリッジはホーケン計画の最初の橋として、ビクトリア・ブリッジの上流側に建設された。しかし、当時の資金不足により、下流側の橋の建設が中止された。最初の計画ではニュー・ファーム地区の近くの下流に運搬橋を建設することが求められていた。
1926年に、ブリスベン市役所のクロス・リバー・コミッション(Cross River Commission)により、架橋地点としてカンガルー・ポイントが推薦された[2]。ついには世界恐慌の期間に公共事業の一つとして建設された。エヴァンス・ディーキン-ホーニブルック建築株式会社が1935年4月30日に契約を獲得した[3]。費用は160万ポンド以上にはならないとされた[4]。
1935年5月24日に、クイーンズランド州知事であったウィリアム・フォーガン・スミスにより最初の土が掘り返されて、橋の建設が始まった[3]。建設は一日24時間続けられた[4]。1939年10月28日に橋の両側がの隙間が閉じられた[3]。橋が完成されるまでは、建設が始まった1935年に即位25周年を迎えたジョージ5世に敬意を表し、ジュビリー・ブリッジ(Jubilee Bridge)として知られていた[2][5]。
1940年7月6日に、クイーンズランド州総督のレスリー・オーム・ウィルソンによって開通が宣言され、橋の建設を強固に支持し続けた公務員のジョン・ダグラス・ストーリーにちなみ名付けられた[3]。 橋のデザインはモントリオールにある1930年に完成したジャック・カルティエ・ブリッジに深い影響を受けている[2]。ストーリー・ブリッジは毎年開催されるリバー・フェスティバルを特徴付ける物であり、また毎晩ライトアップされる。1990年に、歩行者が建築50周年を祝えるよう、道路が封鎖された[4]。2005年にブリッジ・クライミングが始まり、観光アトラクションとなっている。
運用
ストーリー・ブリッジは片側3車線で、また歩行者および自転車道が両側に設置されている。橋を含むこの道路はブラッドフィールド・ハイウェイと呼ばれ、オーストラリアで最も短いハイウェイである。シドニー・ハーバーブリッジのブラッドフィールド・ハイウェイと誤解されることはない。 はじめはブラッドフィールド・ハイウェイの南端に設置された料金徴収所にて、6ペンス(5セント)の通行料が徴収されていた[4]。1952年から1969年の間、ブリスベン市役所により運営されていたトローリーバスが橋を利用していた。 この橋は、観光客およびレクリエーションの目的地としても利用されており、橋の上部をガイドとともに歩くことが可能である[6]。
ギャラリー
参考文献
- ^ 『ゴールドコースト・ブリスベン ケアンズ・グレートバリアリーフ ことりっぷ 海外版』 昭文社、2017年、49頁。ISBN 978-4-398-15522-1。
- ^ a b c Gregory, Helen (2007). Brisbane Then and Now. Wingfield, South Australia: Salamander Books. p. 92. ISBN 9781741730111.
- ^ a b c d Hogan, Janet (1982). Living History of Brisbane. Spring Hill, Queensland: Boolarang Publications. pp. 109. ISBN 0908175418.
- ^ a b c d Hacker, D. R. (1999). Petries Bight: a Slice of Brisbane History. Bowen Hills, Queensland: Queensland Women's Historical Association Inc. pp. 45—46. ISBN 0959027181.
- ^ 25年周期の記念祭をJubileeという
- ^ Bridge Adventure Climb
関連項目
外部リンク
- “Queensland Heritage Register: Story Bridge”. www.epa.qld.gov.au. 2008年9月10日閲覧。
- "Story Bridge". Structurae.
- Story Bridge under construction, 1939 This photo is held by John Oxley Library, State Library of Queensland. Image number: 185055
- Brisbane City Council - Captain Burke Park under the Bridge[リンク切れ]
- ourbrisbane.com image search for Story Bridge
- View on Google Maps - includes a short video.
ブリスベンの橋
(ストーリー・ブリッジ から転送)
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ナビゲーションに移動 検索に移動オーストラリア連邦クイーンズランド州ブリスベンを流れるブリスベン川は下流のゲートウェイ・ブリッジから上流のセンテナリ・ブリッジまで15の橋が横断している。川は人口200万人の都市部を曲がりくねって流れる。
2010年3月にブリスベン川を渡るクレム・ジョーンズ・トンネルが完成した。
ブリスベンの橋の一覧
# | 名前 | 用途 | 説明 |
---|---|---|---|
1 | サー・レオ・ヒールシャー・ブリッジ | 車両 | 1986年1月開通。 コンクリートボックス桁設計。全長1627m、径間260 m。有料道路。ゲートウェイ・ブリッジとして知られていたが、2010年5月にゲートウェイ・ブリッジの複製の橋が完成した際に現在の名称に改名された。 |
2 | ストーリー・ブリッジ | 車両と歩行者 | 1940年7月開通。 鉄骨トラス設計。全長777 m、径間282 m。ブリッジ・クライミングのアトラクションがある。 |
3 | キャプテン・クック・ブリッジ | 車両 | 1972年開通。 コンクリートボックス桁設計。全長555m、径間183 m。 |
4 | グッドウィル・ブリッジ | 自転車と歩行者 | 2001年10月21日開通。 全長450 m、径間102 m。 |
5 | ビクトリア・ブリッジ | 車両と歩行者 | 1969年7月開通。 全長313m。同所にあった橋を廃止し、再建築、改名。橋の半分はバス専用道路。 |
6 | クリルパ・ブリッジ | 自転車と歩行者 | 2009年10月4日開通。テンセグリティ式斜張橋。全長425m。名称はアボリジニの言葉よりとられ、「オオミズネズミのいる場所」の意。 |
7 | ウィリアム・ジョリィ・ブリッジ | 車両と歩行者 | 1932年3月開通。 コンクリート・アーチ設計。 全長498 m、径間73 m。グレイ・ストリート橋とも知られる。 |
8 | メリベール・ブリッジ | 鉄道 | 1978年11月開通。 タイドアーチ式、径間132 m。 |
9 | ゴー・ビトウイーン・ブリッジ | 車両と歩行者 | 2010年7月5日開通。車両は有料。2009年9月までヘール・ストリート橋と知られていた。ゴー・ビットウィーンの名称は、ブリスベン発祥の同名のインディーズ・ロックバンドよりとられ、一般投票によって決まった[1]。 |
10 | エレナー・ショネル・ブリッジ | バス、自転車と歩行者 | 2006年12月開通。 斜張設計。 全長390 m (1,280 ft)。 建設中はグリーン橋とよばれており、現在もその名で呼ばれることもある。オーストラリアで最初のバス、歩行者および自転車の専用の橋でダットン公園(英語)と セント・ルシアを結ぶ。 |
11 | ジャック・ペッシュ・ブリッジ | 歩行者 | 1998年10月開通。 鋼線斜張設計。 |
12 | アルバート・ブリッジ | 鉄道 | 1895年開通。 鉄骨トラス設計。 |
13 | インドロピリー・レイルウェイ・ブリッジ | 鉄道 | 1957年開通。 鉄骨トラス設計。 径間208.5m。 |
14 | ウォルター・テイラー・ブリッジ | 車両と歩行者 | 1936年2月開通。 サスペンション設計。 |
15 | センテナリ・ブリッジ | 車両と歩行者 | コンクリート桁 |
地図
ブリスベンCBDと対岸を結ぶ橋は、歩行者および自転車専用のグッドウィル・ブリッジ(4)、クリルパ・ブリッジ(6)、自動車専用のキャプテン・クック・ブリッジ(3)、自動車および歩行者が通行できるビクトリア・ブリッジである。
クレム・ジョーンズ・トンネル
ブリスベン市内の混雑緩和のために、2006年9月から工事が開始され、2010年2月28日に一般公開、2010年3月15日より開通したトンネルである。ブリスベン南東の郊外ウールーンガバのサウス・イースト・フリーウェイ(パシフィック・モータウェイ)に南側の入り口があり、CBD東側対岸のカンガルー・ポイント(ここにも入り口がある)、ストーリー・ブリッジ付近を通過、ブリスベン北側のボーエン・ヒルへと抜ける。
脚注
- ^ Hale Street Link team. “name that bridge”. 2010年5月23日閲覧。
ストーリーブリッジ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/29 21:54 UTC 版)
フォーティテュード・ヴァリーとカンガルー・ポイントを結ぶカンチレバーブリッジ。シドニーのハーバーブリッジのように、大恐慌のときに公共事業で建設された。夜はライトアップされ、毎年行われるブリスベンリバー・フェスティバルの会場の一つでもある。アーチ上部を上るブリッジ・クライムの観光アトラクションが用意されている。
※この「ストーリーブリッジ」の解説は、「ブリスベン」の解説の一部です。
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