スウィフトカレント (競走馬)とは? わかりやすく解説

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スウィフトカレント (競走馬)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/11/08 07:54 UTC 版)

スウィフトカレント
第134回天皇賞(秋)
(2006年10月29日)
欧字表記 Swift Current[1]
品種 サラブレッド[1]
性別 [1]
毛色 青鹿毛[1]
生誕 2001年4月9日[1]
死没 2022年3月6日(21歳没)
抹消日 2009年5月22日[2]
サンデーサイレンス[1]
ホワイトウォーターアフェア[1]
母の父 Machiavellian[1]
生国 日本北海道千歳市[1]
生産者 社台ファーム[1]
馬主 (有)社台レースホース[1]
調教師 森秀行栗東[1]
競走成績
生涯成績 42戦6勝
中央競馬:39戦6勝
地方競馬:3戦0勝[1]
獲得賞金 2億9396万9000円[1]
中央競馬:2億8696万9000円[1]
地方競馬:700万円[1]
WTRR I119 / 2006年[3]
勝ち鞍
GIII 小倉記念 2006年
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スウィフトカレント(欧字名:Swift Current2001年4月9日 - 2022年3月6日)は、日本競走馬種牡馬[1]。主な勝ち鞍に2006年小倉記念サマー2000シリーズの初代優勝馬。

馬名の意味は、「激流」。半兄に安田記念優勝のアサクサデンエン、半弟にドバイワールドカップ有馬記念皐月賞優勝のヴィクトワールピサがいる。

競走馬時代

2003年、デビュー戦となった12月の2歳新馬戦は、第17回ワールドスーパージョッキーズシリーズ出場のために来日していたクリストフ・スミヨンが騎乗して出走したが、のちに重賞馬となるブラックタイドに敗れて2着だった。

2004年、3月の未勝利戦で吉田稔が騎乗し、デビュー2戦目で初勝利を挙げる。続く4月の3歳500万下競走では、ポップロックらを抑え単勝1番人気に支持されるも2着、5月に格上挑戦で重賞競走初出走となる青葉賞に出走したが4番人気で4着だった。その後休養をはさんで出走した10月の3歳上500万下競走を武豊とのコンビで制し、11月には格上挑戦でアルゼンチン共和国杯に挑むも9着という結果に終わった。その後は自己条件のトウカイテイオーメモリアル(1000万下)で1番人気に支持されるも6着、続く天竜川特別(1000万下)では1番人気で2着となった。

2005年、前年のトウカイテイオーメモリアルから5戦連続で1番人気に支持されるも4月の白鷺特別(1000万下)まで勝利することはできなかった。しかし昇級後は2連敗し、夏に1000万下クラスに再降級し、再降級後3戦目となった9月3日の弥彦特別(1000万下)を後藤浩輝とのコンビで制した。さらに9月24日の夕月特別(1000万下)も制し、1600万下クラスに再昇級したが、再昇級後3走はすべて1番人気に支持されたが2着2回と4着1回という結果に終わった。

2006年、格上挑戦で挑んだ1月の日経新春杯岩田康誠が初騎乗して2着となってオープン馬となった。その後半年ほど空いて出走した7月の小倉記念では福永祐一が初騎乗して、レースでは2着となったヴィータローザに1馬身4分の1差をつけて勝利し、重賞競走初勝利を挙げた。続く8月の新潟記念では1番人気に支持されたがトップガンジョーに敗れて4着となったものの、この年から始まったサマー2000シリーズの初代王者に輝いた。9月には横山典弘が初騎乗してオールカマーで4着となり、迎えたGI競走初挑戦となった10月の天皇賞(秋)では、7番人気という評価だったが、レースでは勝ったダイワメジャーから半馬身差の2着となった。その後もGI戦線を走るが11月のジャパンカップは8着、12月の第51回有馬記念は12着と凡走に終わった。

2007年、この年初戦となった2月の京都記念で5着、続く5月の金鯱賞で9戦ぶりに武豊が騎乗して2着となり、6月の宝塚記念横山典弘とのコンビで出走したが13着という結果に終わった。その後、連覇を狙って出走した7月の小倉記念では1番人気に支持されたが7着という結果に終わり、ダート戦のブリーダーズゴールドカップへの出走登録を行ったが回避し、10月に富士ステークスに出走することになった。初の1600メートルのレースながら2番人気に支持されたが、レースではスタートで少し出遅れ、直線に向いても伸びず12着と惨敗の結果に終わった。レース後は連闘となる10月28日第136回天皇賞(秋)と10月31日に行われる第7回JBCクラシックに出走登録を行ったがJBCクラシックは登録時点では補欠馬となっており、後日両方回避することが発表され、その後はレースに出走せずに山元トレーニングセンターへ放牧に出された。

2008年、山元トレーニングセンターからグリーンウッドを経て3月22日に帰厩し、当初は大阪杯で実戦復帰を予定していたが体調が整わず回避した。そのため復帰戦は5月10日の新潟大賞典となったが5着、続く5月30日の金鯱賞は12着という結果に終わった。次走はダート戦の帝王賞に出走予定だったが、疾病の理由で競走除外となった。その後はダート交流重賞を2戦して7着と5着、9月には芝に戻ってオールカマーに出走するも7着、ふたたびダートのマイルチャンピオンシップ南部杯も5着だった。11月にはふたたび芝に戻って出走した福島記念では内田博幸に乗り替わって6着、続く鳴尾記念では5着となり、この年は8戦して5度の5着が最高順位だった。

2009年、8歳となり3月1日中山記念から始動したが7着、続く3月14日中京記念ではブービーの15着と大敗し、結局この競走を最後に5月22日付で競走馬登録を抹消され引退が決まった[4]

競走成績

以下の内容は、netkeiba.comの情報[5]に基づく。

競走日 競馬場 競走名 距離(馬場)


オッズ
(人気)
着順 タイム
(上り3F)
着差 騎手 斤量
[kg]
1着馬(2着馬) 馬体重
[kg]
2003.12.07 阪神 2歳新馬 芝2000m(良) 9 6 6 005.50(3人) 02着 R2:03.1(35.6) -0.6 0C.スミヨン 55 ブラックタイド 480
2004.03.20 中京 3歳未勝利 芝1800m(良) 16 4 8 001.80(1人) 01着 R1:50.0(34.7) -0.3 0吉田稔 56 (エイシンザオウザン) 488
0000.04.04 阪神 3歳500万下 芝2500m(稍) 11 3 3 001.50(1人) 02着 R2:37.9(34.7) -0.0 0M.デムーロ 56 コスモステージ 478
0000.05.01 東京 青葉賞 GII 芝2400m(良) 17 5 10 007.50(4人) 04着 R2:25.0(34.8) -0.9 0M.デムーロ 56 ハイアーゲーム 476
0000.10.16 京都 3歳500万下 芝2400m(良) 14 6 10 001.40(1人) 01着 R2:26.5(35.3) -0.2 0武豊 54 (マイネルマグナート) 474
0000.11.07 東京 アルゼンチン共和国杯 GII 芝2500m(良) 14 7 11 013.80(6人) 04着 R2:34.4(34.7) -0.6 0勝浦正樹 50 レニングラード 464
0000.11.28 東京 トウカイテイオーM 1000万下 芝2000m(良) 12 6 7 003.00(1人) 06着 R2:02.4(33.6) -0.3 0M.デムーロ 55 ヒカルドウキセイ 476
0000.12.29 中京 天竜川特別 1000万下 芝2500m(良) 11 3 3 002.20(1人) 02着 R2:33.6(34.7) -0.4 0四位洋文 55 クラクエンチーフ 476
2005.02.20 京都 琵琶湖特別 1000万下 芝2400m(稍) 16 1 2 003.20(1人) 06着 R2:29.0(36.8) -0.3 0小牧太 56 エローグ 484
0000.03.20 中京 名鉄杯 1000万下 芝1800m(良) 15 7 14 003.30(1人) 02着 R1:47.9(34.7) -0.1 0吉田稔 57 ロックカーニバル 480
0000.04.17 阪神 白鷺特別 1000万下 芝2500m(良) 13 8 13 003.30(1人) 01着 R2:31.2(36.4) -0.3 0吉田稔 57 (リキアイサイレンス) 476
0000.05.01 京都 烏丸S 1600万下 芝2400m(良) 13 6 8 003.70(2人) 04着 R2:23.7(34.9) -0.3 0G.ボス 56 ダディーズドリーム 474
0000.05.21 東京 目黒記念 GII 芝2500m(良) 18 6 12 014.30(8人) 17着 R2:32.8(38.2) -3.0 0横山典弘 53 オペラシチー 458
0000.07.02 阪神 三田特別 1000万下 芝2200m(稍) 12 4 4 003.70(2人) 04着 R2:16.9(36.4) -0.7 0武豊 57 サザンツイスター 478
0000.08.07 新潟 信濃川特別 1000万下 芝2000m(良) 15 7 12 006.60(3人) 03着 R1:59.6(32.7) -1.2 0吉田稔 57.5 ソーユアフロスト 474
0000.09.03 新潟 弥彦特別 1000万下 芝1800m(良) 18 3 5 003.30(1人) 01着 R1:46.7(33.6) -0.3 0後藤浩輝 57 (メジロベネット) 474
0000.09.24 阪神 夕月特別 1000万下 芝2000m(良) 9 6 6 001.50(1人) 01着 R2:01.7(35.3) -0.0 0武豊 58 (トーワクリスタル) 480
0000.10.23 東京 テレビ静岡賞 1600万下 芝1800m(良) 11 6 6 003.20(1人) 02着 R1:47.1(33.4) -0.0 0後藤浩輝 57 シェイクマイハート 476
0000.11.20 京都 古都S 1600万下 芝2200m(良) 12 7 9 003.20(1人) 02着 R2:14.4(33.8) -0.0 0武豊 57.5 アドマイヤフジ 490
0000.12.18 阪神 オリオンS 1600万下 芝2000m(良) 12 6 7 001.40(1人) 04着 R2:04.7(35.5) -0.4 0武豊 57 エイシンドーバー 490
2006.01.15 京都 日経新春杯 GII 芝2400m(稍) 12 8 11 010.70(6人) 02着 R2:26.3(35.1) -0.0 0岩田康誠 54 アドマイヤフジ 484
0000.07.30 小倉 小倉記念 GIII 芝2000m(良) 13 8 12 009.90(4人) 01着 R1:57.8(34.5) -0.2 0福永祐一 55 ヴィータローザ 484
0000.08.27 新潟 新潟記念 GIII 芝2000m(良) 17 8 18 003.40(1人) 04着 R1:57.4(34.0) -0.2 0福永祐一 57 トップガンジョー 476
0000.09.24 中山 オールカマー GII 芝2200m(良) 15 2 3 004.90(3人) 04着 R2:12.1(34.7) -0.0 0横山典弘 57 バランスオブゲーム 474
0000.10.29 東京 天皇賞(秋) GI 芝2000m(良) 16 5 10 016.20(7人) 02着 R1:58.9(34.7) -0.1 0横山典弘 58 ダイワメジャー 484
0000.11.26 東京 ジャパンC GI 芝2400m(良) 11 2 2 043.30(7人) 08着 R2:26.1(34.6) -1.0 0横山典弘 57 ディープインパクト 482
0000.12.24 中山 有馬記念 GI 芝2500m(良) 14 7 11 092.0(11人) 12着 R2:33.3(34.4) -1.4 0横山典弘 57 ディープインパクト 478
2007.02.17 京都 京都記念 GII 芝2200m(稍) 14 3 4 012.60(5人) 05着 R2:17.6(35.4) -0.4 0福永祐一 57 アドマイヤムーン 492
0000.05.26 中京 金鯱賞 GII 芝2000m(良) 12 1 1 004.40(3人) 02着 R1:57.2(35.0) -0.0 0武豊 57 ローゼンクロイツ 476
0000.06.24 阪神 宝塚記念 GI 芝2200m(稍) 18 1 1 046.90(8人) 13着 R2:15.9(39.2) -3.5 0横山典弘 58 アドマイヤムーン 480
0000.07.29 小倉 小倉記念 JpnIII 芝2000m(良) 12 5 5 003.70(1人) 07着 R1:59.4(35.5) -0.7 0横山典弘 58 サンレイジャスパー 480
0000.10.20 東京 富士S GIII 芝1600m(良) 18 6 11 006.00(2人) 12着 R1:34.0(34.4) -0.7 0横山典弘 56 マイネルシーガル 476
2008.05.10 新潟 新潟大賞典 JpnIII 芝2000m(良) 16 8 16 010.90(4人) 05着 R1:58.9(32.5) -0.4 0横山典弘 57.5 オースミグラスワン 478
0000.05.31 中京 金鯱賞 GII 芝2000m(稍) 17 5 10 026.90(9人) 12着 R2:00.2(34.8) -1.1 0四位洋文 57 エイシンデピュティ 476
0000.06.25 大井 帝王賞 JpnI ダ2000m(稍) 13 3 13 取消 0武豊 57 フリオーソ 計不
0000.07.21 盛岡 マーキュリーC JpnIII ダ2000m(良) 14 2 2 013.20(5人) 07着 R2:08.4 -3.3 0福永祐一 57 サカラート 478
0000.08.14 旭川 ブリーダーズゴールドC JpnII ダ2300m(良) 13 4 5 015.80(5人) 05着 R2:33.5(39.8) -2.2 0福永祐一 56 メイショウトウコン 482
0000.09.28 中山 オールカマー GII 芝2200m(良) 14 3 3 055.70(9人) 07着 R2:12.9(35.0) -0.9 0勝浦正樹 57 マツリダゴッホ 472
0000.10.13 盛岡 マイルCS南部杯 JpnI ダ1600m(良) 14 7 12 033.80(5人) 05着 R1:39.9 -2.6 0勝浦正樹 57 ブルーコンコルド 474
0000.11.24 福島 福島記念 JpnIII 芝2000m(良) 15 4 7 023.0(10人) 06着 R2:00.5(36.0) -0.4 0内田博幸 57 マンハッタンスカイ 482
0000.12.06 阪神 鳴尾記念 GIII 芝1800m(良) 17 5 9 043.7(10人) 05着 R1:47.3(36.6) -1.3 0C.ウィリアムズ 58 サクラメガワンダー 484
2009.03.01 中山 中山記念 GII 芝1800m(稍) 10 4 4 060.10(8人) 07着 R1:50.1(35.3) -0.9 0田中勝春 57 カンパニー 482
0000.03.14 中京 中京記念 GIII 芝2000m(重) 18 8 16 048.7(13人) 15着 R2:02.4(38.0) -2.0 0佐藤哲三 56 サクラオリオン 486

種牡馬時代

競走馬引退後は種牡馬入りすることが発表された。当初繋養先は未定であったが、ブリーダーズ・スタリオン・ステーションで繋養されることが決まった[1]。 2013年7月21日の函館1R2歳未勝利にてサンダラスが産駒の中央初勝利を記録。同馬は9月14日に阪神9R野路菊Sを勝利しオープン競走初勝利も記録している。その後はビッグレッドファームを経て、2015年秋から青森県の太田ファームで種牡馬として繋養されていた[6]が、2020年に以前より種付けのために訪れていた東北牧場に移動[7]。そこで種牡馬を続けていたが、2022年3月6日腸捻転により死亡した[8]。21歳没。

主な産駒

母の父としての主な産駒

グレード制重賞優勝馬

地方重賞優勝馬

血統表

スウィフトカレント血統サンデーサイレンス系ヘイルトゥリーズン系) / Halo 2 x 4 = 31.25%) (血統表の出典)

*サンデーサイレンス
Sunday Silence
1986 青鹿毛
父の父
Halo
1969 黒鹿毛
Hail to Reason Turn-to
Nothirdchance
Cosmah Cosmic Bomb
Almahmoud
父の母
Wishing Well
1975 鹿毛
Understanding Promised Land
Pretty Ways
Mountain Flower Montparnasse
Edelweiss

*ホワイトウォーターアフェア
Whitewater Affair
1993 栗毛
Machiavellian
1987 鹿毛
Mr. Prospector Raise a Native
Gold Digger
Coup de Folie Halo
Raise the Standard
母の母
Much Too Risky
1982 栗毛
Bustino Busted
Ship Yard
Short Rations Lorenzaccio
Short Commons F-No.8-d

脚注

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q スウィフトカレント(USA)”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2022年5月28日閲覧。
  2. ^ スウィフトカレント引退、種牡馬に”. ラジオNIKKEI. 2022年4月16日閲覧。
  3. ^ The 2006 World Thoroughbred Racehorse Rankings”. IFHA. 2023年5月4日閲覧。
  4. ^ スウィフトカレント号が競走馬登録抹消 JRAホームページ2009年5月22日閲覧。
  5. ^ スウィフトカレント”. netkeiba.com. Net Dreamers co.LTD. 2021年8月9日閲覧。
  6. ^ スウィフトカレントを訪ねて〜太田ファーム”. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2017年7月14日閲覧。
  7. ^ 東北牧場のツイート - Twitter、2022年5月28日閲覧。
  8. ^ 東北牧場のツイート - Twitter、2022年5月28日閲覧。
  9. ^ ブトンドール”. JBISサーチ. 2022年7月16日閲覧。
  10. ^ フジユージーン”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2024年5月6日閲覧。

外部リンク




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